幻夜のお茶会への招待状»
ジャンルは問いません。 手当たりしだい目に留まった本を読んでいきます。
レビュー by 小凛さん
加害者の独白による「殺意」と被害者が刺されてから死ぬまでの三分間の意識の流れを綴った「鬼哭」。一つの殺人事件を二つの視点から追った異色作。
つい今まで笑い合っていた親友を躊躇なく殺す。激情に駆られたわけでもなく、殺意を抱いたのは三年前だ。なんという持続力、きっと相当の事があったに違いなく、それがこれから語られるのだろうと期待していた。が、古代からの本能までいっていしまうと・・・
私も「なぜ?」と問いたくなる。やはり分からないものは怖いから、これも本能だろう。
対して「鬼哭」の語り手である被害者は、とことん哀れだ。自身に何が起こったのか、何故殺されるのかよく分からないまま、惨めに生に縋りつこうとしている。此方の方が心理的に断然面白かったが、それも「殺意」があってこそだろう。
レビュー登録日 : 2011年08月29日
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