随分前に購入して、初めの「うつくしい墓」が話し言葉で書かれていたのに馴染めず、しばらく放置していた。読んでみると、この「うつくしい墓」が1番好きかも知れない。
「うつくしい墓」(マチス)、「エトワール」(ドガ)、「タンギー爺さん」(セザンヌ)、「ジヴェルニーの食卓」(モネ)。それぞれの代表作が生まれた経緯を絡め、画家の人生を描いた小説集。
作品の向こうに見える、画家たちの息遣い、苦悩、喜びを、鮮やかに描いている。小説を読んでから作品(もちろん写真とかだけれど)を見ると又違って見えてくるから不思議。
こういう芸術ものは、小説家がどのようにその芸術品を読み解き形にするのか、というところに、推理小説みたいな愉しみがあって、大好き。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2015年8月11日
- 読了日 : 2015年7月5日
- 本棚登録日 : 2015年8月11日
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