主演の綾野剛の演技が良かった。
上下関係をしっかり意識して強い正義感を持った若手警官が、
段々と腐敗していき、やがては麻薬中毒のチンピラ初老刑事に堕ちていく役を、
よく演じきった。
惜しむらくはラストシーン。
初老のチンピラ刑事が逮捕の瞬間、初老とは思えない瞬発力で机に飛び乗るシーン。
飛び乗った刹那、膝を付いてよろめいて欲しかった。
足を引き摺りながらそれでも必死に逃げようとして捕まって欲しかった。
敢えてベタが欲しかった。
勝新ならやったと思う。
ベタこそ観者は感動するのだ。
綾野剛の若さが出た気がする。
原作が実話ということだが、事実は小説より奇なり、といおうか。
このような堕落は映画の主人公に限った話ではないと思われ、
映画や漫画の世界の出来事が現実で起きていたことにショックを覚える。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
サスペンス
- 感想投稿日 : 2017年6月28日
- 読了日 : 2017年6月28日
- 本棚登録日 : 2017年6月28日
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