「天知る地知る我知る人知る」という成語を言ったのは後漢の楊震という人で、そこから話が始まる。1巻読んで、まだ三国志のメジャーな人が誰も出てこない。曹操の祖父の曹騰が出てくるぐらい。というか、曹騰伝。
それはそれでけっこうありだけどね。私は好き。歴史はその前の時代があってこそだから。
でも、この時代の話は、なんか読んでいておもしろくない。
それは、「清廉な官僚」が氾濫を起こしている地方に赴任して徳で片付けるところ。
「張綱」が徐州を巡察して、盗賊の「張嬰」を下す。
狙ってないのだけど、たまたま毛沢東の伝記を読んでいて、彼が中国の歴史をまるごと否定したのも分かる気がする。
たしかに「張綱」はえらい人だ。時代に関係なくえらい。だけど、社会構造に由来する矛盾を個人の道徳で解決するのは、解決にはなっていない。
たぶん毛沢東もそう考えただろう。だけど彼も現実の統治者となった。そこをどうしたのか、毛沢東の伝記の続きを読むのが楽しみだ。
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- 感想投稿日 : 2013年10月26日
- 読了日 : 2013年10月26日
- 本棚登録日 : 2013年10月26日
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