文庫本「ジャイロスコープ」をふりかえって
読者インタビュー
ー「浜田青年ホントスカ」について述べてください
読者 これって浜田青年って、絶対、濱田岳を想定して描いているよね。
ー「ギア」について
読者 スパムメールって、初期の頃は確かにここに書いているように物語があって、それに乗っかって付き合ったら、なんか壮大な物語に入れるかもしれないという面白さがあったよね。したことないけど。
ー「二月下旬から三月上旬」について
読者 どの時代のどの日も、「戦前」で、「増税前」だ。ーという記述がまるで「今の時代」に被るようだね。
ー「if」について
読者 「A」と「B」の関係って、前作「二月下旬から」と同じ叙述トリックだよね。そういえば、「砂漠」でも使っていたっけ。
ー「一人では無理がある」について
読者 くそ。あとがきを見ていたのに、だいたいの話の構成は分かっていたのに、最後の文節までオチが分からんかった。
ー「彗星さんたち」について
読者 この短編書くのに、わざわざ直に新幹線清掃の会社に取材に行ったらしい。不思議な話は、あるにはあるが、珍しく直球お仕事小説になっていた。
ー「後ろの声がうるさい」について
読者 伊坂幸太郎らしく短編集の受け皿として書き下ろしで短編を書いたらしい。全ての短編を俎上に乗せながら、尚且つ新しいほっこりするエピソードを入れている、この優しさこそが伊坂幸太郎なのである。
ー「十五年を振り返って 伊坂幸太郎インタビュー」について
読者 最初は、あとがきの代わりに編集者が付け足したインタビューだと思った。でもこれって、絶対、伊坂本人の書き下ろしだよね。このサービス精神こそが、伊坂幸太郎なのである。
2015年10月11日読了
- 感想投稿日 : 2015年10月12日
- 読了日 : 2015年10月12日
- 本棚登録日 : 2015年10月12日
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