レビュー by kumabettiさん
シリーズものの二巻目。
一巻が登場人物の紹介に比重が置かれていて深く描くところまでいっていなかったけど、少しずつエピソードが増えてきました。
池袋の街を舞台に若者たちの青春群像劇であり厨二的なバトルを描いているという点に関しては、本当にお見事で面白いです。
また、キャラクターそれぞれの背景が、見事なまでにみんな一様に重いものを背負っていて、これはヲタク的な興味をかき立てられます。
ただこれって、諸刃の刃でもあり、「せっかく好きになれそうだったキャラクターのことが一瞬にして嫌いになる、冷める」ということも、当然あるべきリスクなわけですが、この作者のすごいところは、そこまでも見越して描いてるんだろうなあ、と思わせるところです。
ヒロインを綺麗なままにはしない。
ヒーローをかっこいいままにはしない。
脇役を大人しくさせない。
すべての登場人物が活き活きとしている。
やろうと思ってもなかなかできることじゃないし、「桃太郎」を引き合いに出すまでもなく、日本人にすり込まれている物語は、「すごい正義の主人公が脇役どもを従えて強力なライバルを倒してカタルシスを得る」というのが基本な世の中で、ここまで群像劇にこだわれるのは、お見事。
お手本にしたい。
実際、物語上は脇役であるはずのキャラクターの方が人気あるみたいだし。
一巻が、大きな物語の始まりの事件だった、というのは一巻のレビューで書きましたが、さらに一歩進めて今巻では、新たな勢力が台頭します。
結果、一言で言えば、「天下三分の計、為る」。
まさしくここから、主要登場人物も含めた物語が始まる、のだろうと思う。
気になる方は、続刊をどうぞ。(ちなみに僕は、この先はまだ読んでません)
レビュー登録日 : 2011年10月04日
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