ラオスを舞台に72歳の検死官シリ先生が活躍する話。
タイトル、装丁でほのぼののんびりした話だと思って手に取ったらこれが大間違い。
シリ先生は3回も殺されかけるわ、国際的な陰謀が出てくるわで結構ハードな話だった。
しかし全編を通して流れるほのぼのさはシリ先生の人柄と彼を囲む看護婦と助手が奏でる先生への愛があるからだと思う。
先生が死者の声を聞けるというオカルトな設定もこの作品にはあってたんじゃないかと思う。
検死シーンもさらりと流す程度で、生々しさとかはなかったし。
ラオスの共産党政権に対するちくりとした皮肉をスパイスに、あれこれごった煮にした不思議な味わいのある話だった。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
翻訳ミステリ
- 感想投稿日 : 2010年5月1日
- 読了日 : 2010年5月3日
- 本棚登録日 : 2010年5月1日
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