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地頭力を鍛える 問題解決に活かす「フェルミ推定」についてのおちょうさんのレビュー


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靴ぐらい脱いだらどうじゃ。ついでに服も脱ぎなさい。

レビュー by おちょうさん

論理学 論文 問題解決   未設定  3  登録日: 2012年01月30日

【内容】
 筆者は、「頭の良さ」を知識力、対人感性力、思考能力に大別し、本書で思考能力の側面に注意を払う。「地頭力」は土台として知的好奇心と論理思考/直観(ひらめき)力の上に築かれる。そしてそれら土台の上に築かれる地頭力に固有な思考力として①仮説思考力(結論から考える力)②フレームワーク思考力(全体から考える力)③抽象化力(単純に考える力)と捉え、各々を説明する。
 なぜ地頭力が必要かというと、誰もがネットで調べることで専門家並みの知識を得ることが出来るようになっていること。しかし、情報量の多さを前に、全体を捉えて道筋をつけてやることで、情報処理量や生産性をかなり上げることが可能だという。地頭力は鍛えることで伸びるものであり、本書によって誰もが一定の思考様式を身につけることで、共通の土台を築くことの必要性を主に主張している。そのための練習法としてフェルミ定数など実用的な方法も提示している。

【感想】
 本書の主張に関して特に反対はない。言っている主張は大事だと思う。いい点として、本書自体が筆者の提示するものを反映している。視覚的に訴える図が掲載されており、進捗内容の共有やまとめして振り返る際にも便利である。思考の枠組みとして最低限知っておくべきことであり、さらに重要なのは実践することである。実践に関して、本来ならば論文やレポートを書くときなどこのものの考え方は非常に重要であるが、現在は文章を書く機会が奪われていることが一番問題であろう。
 また、悪い点というほどのものではないが、内容自体はさして新しくはない。筆者自身も挙げて紹介しているように『思考の整理学』などで20年以上も前に述べられている。
 内容のほぼ同趣旨のものが、20年以上前から述べられているにも関わらず、このような本が非常に良く売れている現状、これは何を意味するのか?フェルミ定数や「地頭力」の概念は教育に取り入れることが可能か否か?取り入れるとすれば、いつ頃から取り入れるべきか?
 …個人的には学校の問題の作り方、設定の仕方次第で、殊更「自頭力」云々などと言わなくても身につけられる類いのものと感じる。スウェーデンの教育はこの手の思考様式を強く意識づけるものである。例えば、△+◯=9という問題があるとする。前者△を(例えば1と)仮定として、◯を導くやり方は自ら前提を設定し、目的=9に合うような手段=◯(8)を選択するものであり、論理的思考と直感力=多様な解を意識させるつくりである。国語でも、文章や作文を書かせる、答えの無いものに自分なりに答えを出させ、人前で説明させるなど…
 ここから、スウェーデンの教育が論理性に加え、多様性を享受する社会的な雰囲気も醸成されるとするならば、日本教育の欠点を示す書物と言えるのではないか。 レビュー登録日 : 2012年02月03日


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