ワレワレワ宇宙人ダ!! (1) (あすかコミックスDX)

著者 :
  • KADOKAWA/角川書店 (2015年12月26日発売)
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感想 : 4
5

ややインパクトに欠けているかな、とは思ったが、ジワジワ面白さが来るタイプだった
もしや、これは宇宙人の侵略計画の一端か?!(笑)
メインキャラクターである、モチ太は、「あざとい」と戦慄で白目を剥いてしまうほど可愛い。どちらかっつーと、無能って烙印を押されても不思議じゃないスペックの異星人なのだが、プニプニとした容姿も、日本語が喋れず「モチモチ」でコミュニケーションを取るトコも、ちょいちょい焦って凡ミスをやらかしちゃうトコ、それら全てが、この子の誰にも負けない魅力となっている
こんなモチ太と同じ家で暮らしている、ニャン吉とヅラ助も個性豊かな異星人だ。ニャン吉は基本的には気も使えて、一家に一匹欲しいと思わせるほど優秀なのだが、何らかの恩義があると思わしき一星への愛が重すぎるのが難点。ヅラ助は見た目通り、事ある毎に衝突するモチ太とニャン吉の間に入って折衝役を務めてくれるのだけど、毛への執着と、それに関する実行力が何気に高く、危険性が最も高い、と言える?
もっとも、この『ワレワレハ宇宙人ダ!』で、特に異彩を放っているのは、誰でもない一星だが。自分の気に入った、地球や人間に対して、さほど害とならないタイプの宇宙人であれば、敵対心を難なく崩す笑顔を見せて保護する一方、危険だったり、自分に敵意を剥き出しにしてくる輩は容赦なしで排除する、もちろん、最高の笑顔を浮かべて。そんな人間らしい両極端さを、第イチ話「モチとの遭遇」は巧い、と感じた。彼の短所らしい短所と言えば、ネーミングセンスか
今んトコ、主軸はあくまで、一星と同居異星人の日常コメディなんだが、今後、人間と人間の交流も描かれるのだろうか。特に気になるのは、一星の気遣いが仇となって、道を踏み外してしまった桃也君の今後も気になる。男の子が美形なので、女の子のキャラを出しづらそうだな、とは感じたが、マッドサイエンティスト役は出てきてほしいトコだ
この台詞を引用に選んだのは、不覚にもツボってしまったので。実際、作中でモチ太がツッコミを入れてくれているのだが、ホント、判り易い、判り易すぎる横暴な理不尽さ。むしろ、いっそ、清々しいほど。私も、自分で「プリティ」と言えるくらい図々しくなりたいもんだ

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: コミック(角川書店)
感想投稿日 : 2016年3月14日
読了日 : 2016年2月6日
本棚登録日 : 2015年12月26日

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