かわいいひと 3 (花とゆめCOMICS)

著者 :
  • 白泉社 (2016年11月4日発売)
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本棚登録 : 291
感想 : 15
5

う~、ホント、自分の語彙の浅さが露呈してしまい、恥ずかしいけど、「たまんねぇ」しか出ない
ジャンルとしては、少女漫画だけど、斎藤先生、これ、完全に、私みたいな少女漫画が好きな男の漫画読みを刺しに来てないか? でも、この『かわいいひと』くらい質の高い少女漫画になら、急所の一つや二つ、ノーガードで受けてもいい
萌え殺された私から、まだ未読の人に出来るアドバイスはせいぜい、電車の中で読む際はマスクの着用を、ってコトくらい。もう、ニマニマが自制心を振り切って、顔に出てしまうので、マスクで口元を隠してないと、絶対に周りから不審がられる。でも、白い目を向けられる価値がある作品なのは確か。そこは譲れない、譲りたくない
YJで大好評連載中の『プリマックス』を作っているのは“カワイイ”だけど、こちらはひらがな表記の“かわいい”だな、と感じる
漢字、カタカナ、ひらがな、その違いは巧く言葉で説明できない。なので、もっと読み込む必要があるな、そう、この(3)を読み、感想を書きながら内省
ともかく、ストーリーに漫画としてのリアルがある
読み手が、死神顔の男子と、そこから不意に漏れる「かわいい」が弱点の女子が男女交際したら、こうなるよな、と納得できる展開で話が進むので、実に嬉しい
ありがち、ではなく、ツボを押さえてるのだ、これは
ともかく、顔の所為なのか、森也が男の私ですらハラハラするくらい、ピュアだ。『町田くんの世界』の町田くんに負けないくらい、心が綺麗だ。その清らかさは顔に出ており、見る人が見れば、ちゃんと判るのだ
日和との良好な関係性を保ちつつ、距離を少しずつ詰めよう、でも、自分の気持ちを押しつけていいのか、そう葛藤する森也を、読み手は心から応援したくなる
オンリーのハッピーエンドに至るまでの過程に立ち塞がるイベントやトラブルの数々、それらを片方一人ではなく、森也と日和の二人で乗り越えていく姿には感動すら覚えてしまう
リア充爆発しろ、と言いたくなる恋愛漫画を読める事の、何と幸せな事よ
この(3)でも、そんな二人のイチャイチャは見応え十分だが、それをより栄えさせているのは、このバカップルを取り巻くサブキャラだ
特に今巻では、(2)で日和をライバル視し、少しやり過ぎてしまった原がイイ働きをしている。しかも、そんな原の恋人として登場した、高良さんが実にインパクトの強い女性。今後の活躍が楽しみ。次巻では、この二人のイチャイチャも見たいもんだ
個人的にお勧めの話は、森也が日和のお母さんの前で、プロポーズめいた大胆な発言をする、第12話だ。常日頃から大胆すぎる日和が、いよいよ、やらかしたってのも、この話にハートを揺さぶられた理由だろう。また、お母さんのキャラクター性も、中々のもの。日和と和馬を産んだだけある、と感じるほど
この台詞を引用に選んだのは、既に理由を言ってしまったが、森也のキモチがしっかりと入っているからだ。こんなかわいいコトを言ってくれる彼氏なら、そりゃ、多少の無茶をしたくなるよなぁ。ただし、日和、女が男を押し倒しても、レイプにはなるからな、自制をね

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: コミック(白泉社)
感想投稿日 : 2017年1月26日
読了日 : 2016年12月11日
本棚登録日 : 2016年11月4日

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