手のひらの京

著者 :
  • 新潮社 (2016年9月30日発売)
3.53
  • (42)
  • (135)
  • (159)
  • (26)
  • (1)
本棚登録 : 1155
感想 : 167
3

京都で暮らすある一家。

ここで生まれ育った両親。

長女の綾香。
図書館司書で、しっかり者、おっとり、真面目。

次女の羽衣。
OL。奔放な性格だけど、芯はしっかりしている。気が強い。派手なせいか女性に嫌われやすい。

三女、凛。
男性と付き合ったことはなく、院で研究に没頭してきた。京都が好きだからこそ、就職を機に一度外に出たいと思っている。


3姉妹の物語というと、そのうち誰かがダメ男に恋なんかしちゃって、家族もぐちゃぐちゃに〜なんていうお話が多かったのですが、この3姉妹は(ちょっと危うい場面はあったものの、)違ってて、まずとても仲がいい。そして、それぞれの悩みに苦しくなったり、切なくなったりしながら読んでました。



作者の綿矢さん自身、京都の方ということで、それならではの表現も楽しかったです。

京都の伝統芸能「いけず」の説明がとても面白かったです。
京都人が皆、「いけず」の使い手ではなく、学校のクラスでいうと2、3人の割合ということは覚えておこうと思いました。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 綿矢りさ
感想投稿日 : 2017年1月29日
読了日 : 2017年1月29日
本棚登録日 : 2017年1月29日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする