「だいこん」続編
前回、材木屋豊国屋との諍いが原因で寛政元年五月、浅草から深川へと移ってきた一膳飯屋「だいこん」。
深川という土地、水の違いや祭りに対する思い、妹たちは嫁いでいき新しく雇いいれた奉公人たち、色々と変わったけれど、店主つばきのメシ炊きの技や商売の才覚、気っ風の良さは相変わらず。
そこに柔らかさが、加わった。
以前よりも、ぐっと堪えたり一息つくということができるようになっていて、大人の女性になった感じがする。
騙りにあったりと痛い目にもあったけれどタダでは転ばないつばき。たくさんの人を味方にしていく様が気持ちよかった。
物語は棄捐令の出された直後で終わる。つばきの決意はどこへ向かうのだろう…。
なぜ、彼女はいつもきっぱりとこれまで積み上げてきたものを捨ててしまえるのだろう。
そんなことを思う一冊でした。
そして、50半ばの弐蔵と30前のつばき…。
続きが気になる。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
山本一力
- 感想投稿日 : 2016年5月14日
- 読了日 : 2016年5月14日
- 本棚登録日 : 2016年5月14日
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