外交入門 ―国際社会の作法と思考―

著者 :
  • 時事通信社 (2014年3月31日発売)
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感想 : 6
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ラジオで柳さんの話を聞いて、興味を持ちました。
元外交官が学生に話すように外交の基本(目的、役割、思考、判断材料)を教えてくれています。
国家間とはいえ、国家という生き物は存在せず、判断するのは人なので、人から考えないといけない、仕事も結局、人なので外交における思考や方法は仕事にも応用できる。

■政策に生かされる優れたインテリジェンス分析ペーパーの要件
①客観的であること
②ポイントと内容が分かりやすいこと
③「事実」「分からないこと」「考察や推察したこと」を区別すること
④今後の見通しについて予測に踏み込むこと
⑤タイミングよく仕上げること
これって、もろに報告書や提案書の話ですよね?いいまとめ。

人は無意識のうちに自分の既存の分析枠組みや思い込みに合致する情報や自分の情報源から自分が入手した情報を過大評価しがち。なので、収集部門と分析部門を分けている(CIAも英国も豪州もそうしてる)。が、日本は分けられていない。こりゃー、問題だ。

僕らが見る外交は「見せられている」外交であって、それが表面化したのは何故か?どういう意図か?という一歩踏み込んで考えないと、安易に情報操作されてしまうね。(外交だけではなく、他の分野に関しても同じ。記者クラブ問題だが)

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 政治
感想投稿日 : 2014年6月1日
読了日 : 2014年5月29日
本棚登録日 : 2014年6月1日

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