蒼月樹さん
野村 義一
草風館 (1996年08月)
一般書
最初の30ページを読んでライトノベル30冊より重みを感じたと知人に話した。その思いは今も変わっていない。軽々には評せない。個人として野村義一氏を深く尊敬し、重く強く確かな言葉が求めすぎと映り反発を招く可能性を懼れた。政府には尊重を促し文化を保持する努...
有川 浩
メディアワークス (2004年10月30日)
ライトノベル
実に浪花節だが塩の街より遥かに手堅い。口の回るダメ人間とひねくれて純粋な男前を書かせると実に見事なものだと思う。「怪獣物と青春物足しっぱなしで空自で和えてる」の自称があまりに的確なやや甘口のジュブナイル。予定調和を逸脱しない、ほどよい個性が心地よ...
成田 良悟 ヤスダ スズヒト
メディアワークス (2004年07月)
萌え娘キャラを主役にしますと言って芸風でないと否定され「いや、友達はチェーンソーって設定で」「採用」。この逸話が内容の6割。残る4割、ネジロとラッツのキャラメイクは流石としか言い様がない。視点人物は皆比較的救いようのない境遇にあるはずなのに、読後感...
メディアワークス (2006年05月)
上巻と併せての感想として、レトリックとミスリードの巧さは近年の作家では群を抜いていると思える。キャラクター小説の王道は守りつつ、なかなか面白いネタや興味を惹くテーマを束にして撃ってくるあたりも流石。
メディアワークス (2005年12月)
バウワウよりMewMewより先に読み、ものの見事に魅了されました。主にキャラクタ連中に。「俺は、まともだ」が口癖の殺人鬼さんとヒーロー志願の天然姉と守護天使コンプレックスくさい弟をまとめて見守りたい心境に。そもそも異能者集団のバカバトル大好きなので世界...
メディアワークス (2003年12月)
成田良悟の地力を確信した作品。耀き溢れる過剰なまでの物語に心地よく圧倒される。超常現象をあえて排除した故か、荒唐無稽とリアリティが絶妙に並存している。活気があり、生きていて、深みもあって、何より楽しい。ライトノベルの枠を超えた20代の青春成長小説と...
伊坂 幸太郎
角川書店 (2004年07月31日)
一般小説
うまいがいつもの伊坂作品からすると爽快さと個性が足りない。テーマや世界観からすると仕方ないのかもしれない。陰鬱まではいかないが、活劇を期待して読むと肩透かし。沈んだときに読むのは薦めない。
松たか子 宮部みゆき 千明孝一
ワーナー・ホーム・ビデオ (2006年11月23日)
映画
原作読破後に見ました。躍動感とカタルシスは素晴らしいものの整合性を考えると相当に脳内補完を要求されるところがあり(特にラスト)、それを差し引いても原作よりはるかに愛してしまったので複雑なところです。キャラクターデザインと作画演出の類は上々。役者の...
宮部 みゆき
角川書店 (2003年04月)
ファンタジーとして描写は文句なし。世界構築も都合よくはあるが必要充分に機能している。小学生の成長物語としては、序盤の1/3は文句なしに幼い子供に贈りたいと思える。読破した今は良識ぶりたい世代に好まれそうな本だと感じている。少なくとも我が子には贈らない...
徳間書店 (2003年03月31日)
表紙のシェンの不健康化にびっくり。中身は前巻同様、リアルでシビアで適度にエンタメ。見物用の安全ファンタジー。
アーシュラ・K. ル・グウィン 清水 真砂子
岩波書店 (2006年04月07日)
壮大な世界観とそれを飲ませる説得力の双方に瞠目。直観で読むしかないところもあるが、とっつきにくくはない。
講談社 (2005年10月20日)
きらりと光るものはたくさんあるが物足りない。宙吊り、中途半端の感が強い。続編があるなら読んでみたい。
小学館 (2001年03月)
宮部みゆきは、極めて緻密にシビアに心理と現実を描くが、神の手を決して作中に見せない。どれほど過激な事件を書こうがケレン味のある人間を書こうが、宮部みゆきの小説はあくまで「小説」であり、本質的に穏当で良識的である。それが極めて高い一般人気の主因だろ...
うまい・面白いよりもひたすら長い。異化がない。人間いろいろいますよ、普通に生きていても破局に巻き込まれますよという現実(あたりまえ)をきっちりなぞれることは充分に力だが、あと一歩の踏み込みが欲しい。
喬林 知 松本 テマリ
角川書店 (2003年05月)
1・2巻があまりにも嗜好の埒外だったので一度はブン投げたのですが、続きを読んでみたら化けてました。シビアとファンタジーのバランスが良く、展開もスピーディーで高値安定。キャラにも愛着が湧いてきた。
舞城 王太郎
講談社 (2004年08月07日)
セカチューブームのころ、好きな作家さんがいっそこれをと薦めておられました。いやー凄いねーそれ以外言葉ない。『好き好き〜』のほうはまだ筋が通ってるが『ドリルホール〜』、筒井康隆の後継機は出ちゃいけないとは知人の弁だが、彼がグロとナンセンスそのままに...
山本 文緒
角川書店 (1997年12月)
こういった類の、ささやかなワンシーンに人生の一片を映してみました小説を量産する作家は多い。山本文緒はとくに好ましく感じられるひとり。文章は端整で、作劇は容赦ないようでそこはかとなく甘い。
茅田 砂胡
中央公論新社 (2006年03月24日)
ランクは本書単体の評価。万能でない超人を主役に据えれば茅田砂胡は面白い。序盤を越えると目に見えてやりとりや筋廻しに昔の切れ味と熱が戻る。最終章は少々蛇足だが悪くない。このシリーズが好きな方にはお薦めできる。
稲見 一良
早川書房 (1994年02月)
久しぶりにページの尽きることを惜しく感じた。短編全てに固有の色と趣があり、ストイックな気高さが通底している。レビューを試みて知名度の低さに愕然とした。偶然の出会いを幸いに思う。
文藝春秋 (2005年06月28日)
短編連作かくあるべしといった趣。癖がなさすぎるきらいもあるが、非常に心地よく楽しめた。
幻冬舎 (2006年08月)
現実の世にはとことん善良な人間もどうしようもない人間も等しく存在する。それを過不足なく理解し描ける筆力は充分評価に値する。小奇麗にまとめた一般小説。終盤の「普通」をめぐる対話は青臭くて良かった。
講談社 (2004年06月16日)
だいぶ前に読了。装丁が好み。ゲームは友人のプレイを観たきり。キャラが皆かわいらしい。少年向けの雰囲気小説と褒め言葉で言いたい。
斎藤 美奈子
岩波書店 (2002年06月27日)
評論・論説
斉藤美奈子は傑物だと確信した一冊。頭がいいとはこういうことか。
石田 衣良
徳間書店 (2004年09月16日)
甘い甘い甘い甘い甘いよ!とか思わず言いたくなってしまう児童文学の類の御都合主義をこの作者はどこまで自覚しているのか気になります。世界のディティールはとても良い。全体の雰囲気も悪くない。いまいちなクライマックスと桁外れのハッピーエンドも許せる。装丁...
東野 圭吾
集英社 (1999年08月05日)
東野圭吾は『分身』『容疑者X』とこれを読んだ。どれも序盤、ひどいと裏表紙と帯のみで全景が見える。まさかそんなに浅いはずがないだろうと思っては裏切られる。あるある、だけを積み重ねて最後は常に投げっぱなし。読後に何も残らない。構成力のみを買ってこの評価。
新潮社 (2003年04月)
数ヶ月前に読了。言葉の遣い廻しがとても巧妙。中でも「赤の他人〜」は素晴らしい。重さと軽さのバランス、独自の倫理観で好悪が割れるか。キャラメイキング、作者の目線の暖かさに心地よい好感を覚えた。
文藝春秋 (2005年08月25日)
トリックは悪くない。売り方を間違っていると思う。人間や純愛ってこんな浅いものか?と私のような若輩に突っ込ませちゃダメだろう。東野圭吾の小説は、いつもよくないきれいごとに思える。キャラも世界も展開も。
寮 美千子
講談社 (2004年10月27日)
読み終えた記念に。異国の風土の描写は極めて秀逸。鮮麗で迫真、過不足なし。登場人物の人格は、評価というより好悪が割れそう。奔放で闊達な世界に浅い心理や心象が不釣り合いに見えてもどかしく思える。
文藝春秋 (2006年09月)
個々のエピソードは悪くない。全体は少しばかり勇み足に現実離れすぎ。相も変らぬ御都合ファンタジーが石田衣良節と言われたらそれまで。『ブルータワー』を心底楽しめた人におすすめ。
幻冬舎 (1999年04月)
敬愛する方がブログで「本を見て私のことを勝手に書くなと言う電波さんの気持ちがやっとわかった」と仰っていたので興味を惹かれて読んでみた。家族にある種の結節を抱えて読むと一生残る本になるのかも。明晰な心理を楽しめてしまった私はおそらく家族に恵まれすぎ...
徳間書店 (2001年11月)
安定感は流石の一語。読んでいる間は充分に楽しく、読んで良かったとも悪かったとも特に思わせない、とても安全なファンタジーです。
新堂 冬樹
祥伝社 (2003年10月)
小説として2.5にお勉強要素を加点して3評価。対照的なふたりの奇妙な友情のあたり、ひょっとしてこれは萌え小説なのかもしれんと思いました。アウトローものには、ラストはこう締めなくてはいけないという決まりでもあるんだろうか。
高見 広春
太田出版 (1999年04月)
若者向けの怪作にして力作。キャラメイキングや比喩の技巧には見るべきものが山ほどある。反則シチュエーション故に訴求力は甚大。絢爛に鏤められたテーマの取捨選択は読者次第。不安定な一時期をこの小説と共にあれたことを幸いに思う。
fra-foa fra-foa
トイズファクトリー (2001年02月21日)
CD(アルバム)
悪夢的に暴走したかと思えば透徹した孤独と解放を鮮やかに謳いあげる。爽快と破壊を兼ね備えた絶唱はどこまでもクリアで荒々しい。
福地 翼
小学館 (2005年01月14日)
少年漫画
全巻所持。アニメに惹かれて久々に大人買い。中身は大化けもいいところ。序盤の評価は一部を除いて散々なので公式サイトであらすじ仕入れて7〜8巻から読み始める邪道を推奨。こんなこと言ってますが、私はこの作品が死ぬほど好きです。通しての完成度が高いとはお世...
新井 素子
角川書店 (1985年01月)
新井素子
淡々とした狂気や入り組んだ情動を直截に的確に書くというのがどういうことかよくわかる。決して悪くはない読後感は内容を思うとつくづく異常。新井素子が凄かったのは、この文体をはじめて小説に持ち込んだ故にではなく、この文体でこの内容を書いた故にだと思い知...
徳間書店 (1987年12月)
文庫版あとがき、赤裸々なセルフセラピーとはよく言ったもの。心情描写の巧みな寓話あるいは神話。テーマまみれで心地よい。食う食われるという概念に感じるところのある若い人なら読んで損はしないはず。
徳間書店 (1982年08月)
心情描写の巧みな寓話。テーマまみれで心地よい。食う食われるという概念に感じるところのある若い人なら読んで損はしないはず。
講談社 (1983年10月11日)
新井素子入門にうってつけの一冊。新井素子作品の醍醐味、袋小路のせつなさと腑に落ちる御都合主義の両方が一冊で味わえる。
秋山 瑞人 椎名 優
メディアワークス (2000年04月)
SFとしてお薦めできる。焔と幽の対話と殺陣は何度読んでも溜息が出る。やや狭いが深く完成されている。4つ星以下の評価はできない。
メディアワークス (2000年01月)
序盤が冗長なら読み飛ばして可。白い猫が出てから加速度的に面白くなる。文章は水気が多いが巧い。猫とロボと決闘の好きな人に。
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