君を愛したひとりの僕へ (ハヤカワ文庫 JA オ 12-2)

著者 :
  • 早川書房 (2016年6月23日発売)
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本棚登録 : 3082
感想 : 176
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よかったー!これはいいなぁ。読み終わったあと「僕が~」のエピローグを読んだのだけど。これがいい。名乗るほどのものではありませんわ。
自己を否定して否定して否定して、否定しつくして得られた想像する最大の幸福は達成された。いってしまえば死に様を探す物語なのだ。その場で絶望して死んでしまったところで、主観的には大して違いはない。それでも死に様を模索するのは、ひとえに俺が愛したたった一人のためなんだろうな。根本的には悲しい事なのだけど、「僕が~」の話全体のお陰で幸福に昇華されている。
人に進んで勧めていきたい本。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 男性小説
感想投稿日 : 2017年4月1日
読了日 : 2017年4月1日
本棚登録日 : 2017年3月24日

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