([お]8-1)おとぎ話の忘れ物 (ポプラ文庫 お 8-1)

著者 :
  • ポプラ社 (2012年4月5日発売)
3.55
  • (22)
  • (36)
  • (51)
  • (8)
  • (3)
本棚登録 : 586
感想 : 55
4

本文は約120頁、絵が20数点。最初に樋上公実子の絵ありきで、それをモチーフに小川洋子が大人のおとぎ話を紡いでいます。「ずきん倶楽部」「アリスという名前」「人魚宝石職人」「愛されすぎた白鳥」。エロスを感じさせる絵に、美しくもかなり毒のある物語。これらのおとぎ話が所蔵されているのはキャンディーショップに併設された図書室。ここにおとぎ話が集められた経緯にもイマジネーションを刺激されます。アリスの話にだけは若干乗りづらかったけれど、あとの話は甘美で切なく残酷。この毒を好んでくれる人への贈り物にしてもよさそうな。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 既読(2017年)
感想投稿日 : 2017年12月12日
読了日 : 2017年12月12日
本棚登録日 : 2017年12月12日

みんなの感想をみる

ツイートする