パワーと相互依存

  • ミネルヴァ書房 (2012年11月15日発売)
3.33
  • (1)
  • (2)
  • (1)
  • (2)
  • (0)
本棚登録 : 60
感想 : 8
4

1977年に書かれた文章とか、古すぎて、少し理解しにくい部分があるんだけど、第9章、第10章は分かりやすかった。
9章には、地球村(グローバル・ヴィレッジ)の話題が出てくる。
多国籍企業、トランスナショナルな社会運動、国際組織といった、国家をこえた主体が、領域主権国家の力を弱めるだろうという予測。
事実、これが書かれた1970年代から1995年までの間に、NGOやグローバルな金融市場は、国際政治においていっそう重要になった。
だが、一方で、主権国家は、いまだに強固に存在し続けている。
(といってもEUのような地域主義の主体も生まれている)

そして情報革命。
情報革命は、国際政治において、一部の官僚的エリートだけでなく、ネットワークのなかの一般市民を取り込むことで、複合的相互依存関係のパターンを変化させた。

ここから、ジョゼフ・S・ナイの、「情報と権力」論が始まる。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 政治
感想投稿日 : 2013年5月15日
読了日 : 2013年5月15日
本棚登録日 : 2013年5月15日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする