旅する力: 深夜特急ノート

著者 :
  • 新潮社 (2008年11月1日発売)
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本棚登録 : 826
感想 : 121
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「深夜特急」の裏話や秘話などを書いた本。非常に読みやすくまとめられていて、文章も面白く、いつの間にか世界に入り込んでしまった。
いつも本の中で書いてあることをまとめながら読むのだが、いつの間にか今までで最大の分量になってしまった。それほどまでに、旅だけでなく、考え方に至るまで、内容に富んでいる本であるように思う。
ただ思ったのは、旅は確かにしたいと思うし、考えが深まるかもしれないが、普通の人にとって意味はあるのかということである。今回のような旅は、物書きがやるからこそ、意味が生まれたのではないか。本文にも、「旅の繰り返しが良いと思っていたが、何も残っていない。気がつくと大企業に入るのは夢のまた夢になってしまった。みなさんも気をつけないと、ちゃんとした人生を過ごし損なうよ。」とあるリスナーさんの言葉が書いてあるが、その通りなのではないか。
しっかりとした目標を持ち、「自分探し」という幻想に溺れずに、自分をしっかりもって行うことが重要なのではないだろうか。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 評論
感想投稿日 : 2012年9月1日
読了日 : 2012年9月1日
本棚登録日 : 2012年9月1日

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