西洋活字の歴史:グーテンベルクからウィリアム・モリスへ

  • 慶應義塾大学出版会 (2014年3月22日発売)
4.00
  • (1)
  • (0)
  • (1)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 21
感想 : 4
5

同著者による『西洋書体の歴史』の続篇として位置づけられている。人は、手書きで文字を書き、書簡を認め、文書を作成し、本を書いた。15世紀中頃、マインツでグーテンベルクが印刷術を発明し、瞬く間にヨーロッパ大陸に広められた。その時代以降の印刷活字の歴史を書いている本書は、手書き時代の文字やその姿を、活字が継承している、もっと言えば、手書き文字に真似て活字を作ったところから活字が起こったとみている。

しかしながら、一旦、活字となると少しずつでも休みなく活字は検討され、人々の心を反映する書体に変遷していったことが、この本のページを繰るとよくわかる。それは同時に、印刷技術の発達や社会のニーズに合わせて同じ書体の小さな文字も、また新たな書体も開発していった。ウィリアム・モリスの「世界で最も美しい書物」を造るための活字がデザインされるまでを取り上げている。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 本 • 書物史
感想投稿日 : 2014年8月31日
読了日 : 2014年6月9日
本棚登録日 : 2014年6月9日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする