ぼくらの輪廻転生 (カドカワ銀のさじシリーズ)

  • 角川書店(角川グループパブリッシング) (2010年5月29日発売)
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感想 : 28
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“いいながら、あれ?オレ、いつのまにかマジになってるじゃないかと授は思った。適当なことをいって、さっさとバイバイするつもりだったのに。だめだ、だめだ。適当にやればいいんだ。いつものように。
「えっと、だけど、そういうのって自分で考えることだし。大体、今の世の中、別に大学へ行かなくてもどうってことないっていうか。フリーターとかも多いし。だから、特にこれっていう問題は……。ふわぁ……」
椅子の座り心地の良さに、思わずあくびが出てしまった。いつのまにか椅子の背にもたれていたことに気づき、授は背中をまっすぐにのばして座り直した。だが、すぐにまた、椅子によりかかってしまった。オレンジ色の肘掛け椅子は授の体を柔らかく受け止め、さあ、もっと全身の力を抜いて、リラックスしてといっているようだ。授のまぶたは次第に重くなってきた。”

ちとイマイチ。
伝えたいことは、わかるけど。
面白みに、少し欠ける。気がする。

“「授君。ちょっと海を思い浮かべてみて。波はどこから生まれて、どこへ還るのか?」
「波は……。波は海から生まれ、海へ還る」
授がそういうと、満足そうにエリ先生はにっこりした。
「その通り。砕け散る波も、その波のしずくも、また海へ還る。もう生まれ変わってこなくてもよくなったら、永遠に海と1つに融合するわけ。中には、神様のお手伝いをするたましいもいるけれどね。私達みたいに。さあ、もうそろそろ向こうへ行きましょう」”

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2010年9月11日
読了日 : -
本棚登録日 : 2010年9月11日

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