「人間の尊厳と八〇〇メートル」 深水黎一郎
「原始人ランナウェイ」 相沢沙呼
「殷帝之宝剣」 秋梨惟喬
「アポロンのナイフ」 有栖川有栖
「義憤」 曽根圭介
「芹葉大学の夢と殺人」 辻村深月
「本部から来た男」 塔山 郁
「天の狗」 鳥飼否宇
「死ぬのは誰か」 早見江堂
「棺桶」 平山瑞穂
「橘の寺」 道尾秀介
「満願」 米澤穂信
読んだのは米澤さんのだけだったり。
そして実はそれを前にも別の本に収録されてたのを読んでたことに途中で気付いたり。
“「達磨をお選びなさいな」
心なしか弾む声で、妙子さんがそう勧める。
「藤井さんくらい懸命に勉強なさっていれば、あとは天の助けを待つばかり。ここの達磨市はとても由緒がありますから、きっと御利益もありましょう」
励ましの言葉もすっと素直に胸に届く。まだまだこれからだと、私は早春の境内で人知れずこぶしを固めた。
達磨は私と妙子さんがそれぞれ一つずつ、部屋に置いても邪魔にならない小振りなものも勝った。私の願はもちろん司法試験の合格だが、妙子さんは何を願掛けしたか言わなかったし、私もまた敢えて訊きはしなかった。”[P.359]
読書状況:読み終わった
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本
- 感想投稿日 : 2012年5月26日
- 読了日 : 2012年5月26日
- 本棚登録日 : 2012年5月26日
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