laviedouceさんの本棚(laviedouce)
“現代家族”の誕生―幻想系家族論の死
岩村 暢子
勁草書房
(2005年06月)
社会
変わる家族 変わる食卓―真実に破壊されるマーケティング常識
岩村 暢子
勁草書房
(2003年04月)
社会
崩食と放食―NHK日本人の食生活調査から (生活人新書)
NHK放送文化研究所世論調査部
日本放送出版協会
(2006年12月)
社会
身体をめぐるレッスン〈2〉資源としての身体
荻野 美穂
岩波書店
(2006年12月22日)
社会
「51C」家族を容れるハコの戦後と現在
鈴木 成文
平凡社
(2004年10月)
社会
家族を容れるハコ 家族を超えるハコ
上野 千鶴子
平凡社
(2002年11月)
社会
住まいと家族をめぐる物語 ―男の家、女の家、性別のない部屋 (集英社新書)
西川 祐子
集英社
(2004年10月15日)
社会
子どもたちの近代―学校教育と家庭教育 (歴史文化ライブラリー)
小山 静子
吉川弘文館
(2002年07月)
社会
パリの女は産んでいる―“恋愛大国フランス”に子供が増えた理由
中島 さおり
ポプラ社
(2005年11月)
ジェンダー
少子社会日本―もうひとつの格差のゆくえ (岩波新書)
山田 昌弘
岩波書店
(2007年04月20日)
社会
下流志向──学ばない子どもたち、働かない若者たち
内田 樹
講談社
(2007年01月31日)
社会
戦後を戦後以後、考える―ノン・モラルからの出発とは何か (岩波ブックレット (No.452))
加藤 典洋
岩波書店
(1998年04月20日)
社会
何が社会的に構成されるのか
イアン・ハッキング
出口 康夫
岩波書店
(2006年12月22日)
人文
ジェンダー入門―知らないと恥ずかしい
加藤 秀一
朝日新聞社
(2006年11月)
ジェンダー
戦争の記憶をさかのぼる (ちくま新書(552))
坪井 秀人
筑摩書房
(2005年08月08日)
社会
勿体ぶった専門用語を使う必要なんてないのに、晦渋な素振りをちらつかせる点が猛烈に鼻につく。結局、なにが言いたいのかよくわからない。『敗戦後論』が嫌いなことはよくわかった(笑)。高橋哲哉については両手を挙げて賛成まではしたくないけど、大筋、賛成とい...
迷走フェミニズム―これでいいのか女と男
エリザベット バダンテール
夏目 幸子
新曜社
(2006年06月08日)
ジェンダー
『母性という神話』以来、久しぶりに筆者の本を手に取った。しばらく仏フェミニズムの動向をあまり聞かなかったので、勉強にもなり、新鮮な気分で読めた。本書では、筆者が主張する普遍主義フェミニズムは、米国のラディカル・フェミニズムに対するリベラル・フェミ...
行人 (新潮文庫)
夏目 漱石
新潮社
(1970年02月)
人文
漱石の中でも、読むたびに色々な印象に出会ってはっとする作品。恐ろしくもなり、切なくもなり、苦しくもなる一冊。今回、読み直しての感想は、女って恐い、恐すぎる…というもの。一言で、女の凄み(笑)。近代人として自我の確立を目指す知識人男性の目には、女の自...
不美人論
藤野 美奈子
径書房
(2004年03月)
ジェンダー
確かに笑った。でも、ほとんど泣き笑いだっ!「ブス」の本音それ自体が「痛い」ものとして現れざるを得ないというのが、猛烈に痛い。「ブス」を自称する藤野が、なぜか最後の方、突如(疲労のあまりか?)救われてしまうテンポに、今ひとつついて行けなかった。もう...
記憶を書きかえる―多重人格と心のメカニズム
イアン ハッキング
Ian Hacking
早川書房
(1998年04月)
人文
「資本」論―取引する身体/取引される身体 (ちくま新書)
稲葉 振一郎
筑摩書房
(2005年09月06日)
社会
経済学と社会哲学の一般教養の授業が延々と続いて(しかも一時間のうちに並行!)猛烈に怠い〜。「です・ます」調の文体で、一見、読み易そうなムードだが、懇切丁寧な説明は有り難いよーで、そもそもの知識がないと判らない仕組み。?章の「所有」論は「自然状態」か...
村上春樹、河合隼雄に会いにいく (新潮文庫)
河合 隼雄
新潮社
(1998年12月)
人文
よほど熱狂的な村上春樹ファンでなければ(あるいは、レポートの題材にするとか)、面白さに乏しいような気がしてしまった。元々1996年頃に刊行されたせいもあってか、時代状況への視線にも、とくに目新しさや興味深い指摘は感じられない。『ねじまき鳥クロニクル』...
海辺のカフカ (下) (新潮文庫)
村上 春樹
新潮社
(2005年02月28日)
人文
最初は『ねじまき鳥〜』みたいな話だなあ、と思っていたけれど、むしろ『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』じゃん…という感想(べつに悪い意味ではなく)。個人的には「佐伯さん」が痛いやら苦しいやら。暴力に満ちた世界、不安定で絶望感に充溢した世界...
海辺のカフカ (上) (新潮文庫)
村上 春樹
新潮社
(2005年02月28日)
人文
冒頭からして「世界でいちばんタフな15歳の少年になる」――ああ、なんてキャッチーなコピーなんだろう!と思わされる。とはいえ、村上春樹はキャッチーな文体やらディテールにとどまらず、妙に哲学的(ちょっと衒学的な印象もアリ)、存在論的な点が人気の理由でもあ...
いのちのイメージトレーニング (新潮文庫)
田中 美津
新潮社
(2004年06月)
ジェンダー
トラウマ物語から自らを解放するための方法論を具体的に述べた一冊。文体は素直で、読み易くなったなあ、という印象。少し淋しいくらいかも(^^;)。「心はからだ」で「からだは心」――言葉にすればシンプルだけれど、文庫解説で遙洋子が述べている通り、筆者の「本気」...
言語表現法講義 (岩波テキストブックス)
加藤 典洋
岩波書店
(1996年10月08日)
人文
『敗戦後論』で良くも悪くも著名な筆者だが(高橋哲哉に代表的な「良心的」知識人からの批判等)、個人的には以前かなり救われた一冊。あくまでも個人的だけど、かけがえのない感動した本、マイ・ベスト10――あるいは、ベスト5でも入れるだろうなあ、と思う。数年来...
精神現象学
G.W.F. ヘーゲル
G.W.F. Hegel
作品社
(1998年03月)
人文
茶色の朝
フランク パヴロフ
大月書店
(2003年12月)
社会
最初の印象は、高橋哲哉のメッセージが長ったらしくて鬱陶しく、説教臭い…というもの。読めば、ネオ・ナチの台頭やル・ペンの国民戦線を思い起こさずにはいられないじゃん、というのが当初の感想。でも、ファシズムや全体主義批判であることと「茶色(褐色)」との関...
かけがえのない、大したことのない私
田中 美津
インパクト出版会
(2005年10月)
ジェンダー
随分、文体が落ち着いたなーというのが最初の感想。鍼灸師として「からだ」に向き合う――それは、他者の身体でもあり、<私>の身体でもある点は相変わらず、とも言えるけれど。筆者のモットーは、まさに本書の標題通り。連合赤軍の永田洋子をめぐる回想録など興味深...
いのちの女たちへ―とり乱しウーマン・リブ論 (河出文庫―ウイメンズコレクション)
田中 美津
河出書房新社
(1992年03月)
ジェンダー
猛烈に読みにくい、まさに「とり乱し」文体(ちなみに、私の手許にあるのは昔の文庫(多分、絶版)だけれど、単行本は今もあるよう)。内容は「今ここにいる(そして、うんうん唸って痛みに喘いでいる、ぐらぐらと揺れている)<私>」に向かってまっしぐら!という...
地獄変・偸盗 (新潮文庫)
芥川 龍之介
新潮社
(1968年11月)
人文
なぜか芥川の作品が無性に読みたくなる時がある。よく読み返すのは『或る阿呆の一生』。どよーんと暗くなるんだか、ほっとするんだか、自分でもわからないけど(^^;)。さておき、本書は古典に題材を取った「王朝モノ」だそう。「地獄変」は‘真の美’に取り憑かれた美学...
所有と国家のゆくえ (NHKブックス)
稲葉 振一郎
日本放送出版協会
(2006年08月)
社会
対談で読み易い文体とはいえ、前提となる社会倫理学の知識が必要。社会倫理学者、経済哲学者等、論者名が頻出。ロールズ、ノージック、ドウォーキン、A・セン…と聞いて、???であれば、先に稲葉氏の『「資本」論』とか、社会倫理学の入門書を読んでおかないとツラ...
「心」はあるのか―シリーズ・人間学〈1〉 (ちくま新書)
橋爪 大三郎
筑摩書房
(2003年03月)
社会
社会学者が「心」がある(実体として存在する)なーんて言う訳がない(笑)。その意味で、結論ありき。連続セミナー記録のせいか、ぎょっとするほどすらすら読める。判り易いことはいいことだ!と一見思えるけれど、それは必ずしも判ることにはならないのだ…という感...
制度と再帰性の社会学 (リベラ・シリーズ (8))
筒井 淳也
ハーベスト社
(2006年06月)
社会
筆者にとっては心外かも知れないが、私にとっては「経済学」と「社会学」の橋渡しではなく、経済学(市場や制度、組織等)の「社会学化」に読める。経済学の領域にあるとみなされがちな問題群を社会学化することの、アクチュアルな意義、必然性を、もっと明確に打ち...
いけちゃんとぼく
(2006年09月01日)
人文
友人に薦められて読んだ一冊。友人曰く「泣いた」そう。マンガ絵本とはいえ、かなーり大人向けの内容。子ども時代の人生経験を、子ども自身が振り返ることは、まずないシチュエーションだろうし(笑)。人生は(そして、人との出会いと別れは)辛くもあり、甘くもあ...
データブック NHK日本人の性行動・性意識
NHK「日本人の性」プロジェクト
日本放送出版協会
(2002年03月)
ジェンダー
遅い(?)日本版「キンゼイ・レポート」というところだろうか。それにしても、性行動・性意識を大規模に調査した点で、やはり興味深い一冊。性交渉の頻度、性交渉の相手、性をめぐる意識など、性差以上に年齢差(世代差)が浮かび上がる点が興味深い。今後も、こう...
DV(ドメスティック・バイオレンス)--殴らずにはいられない男たち (光文社新書 (010))
豊田 正義
光文社
(2001年10月)
ジェンダー
DV防止法の施行は必要だと思うし、防止法作成段階から、フェミニストは、法案をあくまで男性加害者の問題として捉える傾向にあっただろう。現実、ここでインタビューされ、ルポされた4例のカップルも、殴る加害者男性/殴られる被害者女性(バタードウィーメン)...
刑吏の社会史―中世ヨーロッパの庶民生活 (中公新書 (518))
阿部 謹也
中央公論新社
(1978年01月)
社会
ドイツを中心に、中世の転換期を都市の成立と刑罰の変容から、民衆意識(刑吏の登場と彼らへの賤視・蔑視の誕生)を探る労作。もっと適切に言うなら、古ゲルマン文化→キリスト教の受容・浸透(侵入?)とその併存→都市化→近代国家への萌芽、までを描いた一冊だと思う...
映画『太陽』オフィシャルブック
アレクサンドル ソクーロフ
Aleksander Sokurov
太田出版
(2006年07月26日)
社会
人選が悪い…と思わず嘆きたくなる。とくに座談会の噛み合わなさは情けない。史実の問題ではなく、もう少し映画内在的な議論が欲しい。「20世紀の権力者」というソクーロフのモチーフの流れが、かえって寸断された感がある。総力戦という戦争の近代化と近代的権力の問...
パズル・パレス (下)
ダン・ブラウン
越前 敏弥
角川書店
(2006年04月04日)
推理
サスペンスというより、アクションの印象が強い。好みとしては、もう少し捻りや蘊蓄があっても良かったなーという気がする。それにしても、日本人の名前くらいフツーにして欲しい…。スピード感もあり、どんでん返しが幾つか仕組まれていて(予想の範囲内のモノもある...
パズル・パレス (上)
ダン・ブラウン
越前 敏弥
角川書店
(2006年04月04日)
推理
ダン・ブラウンの1作目だそう。例の歴史学教授ではなく、言語学者が登場(なぜ、いつも大学教授なんだ??)。テロ防止の名の下に個人情報を傍受する米国のコンピューターに、それを無効化する暗号ソフトが元暗号解読員(被爆者の息子で、障害者の日本人←なにか誤解...
「ジェンダー」の危機を超える!―徹底討論!バックラッシュ (青弓社ライブラリー)
若桑 みどり
青弓社
(2006年08月)
ジェンダー
「ジェンダー」概念と「ジェンダーフリー」は異なる文脈にある、と再確認。個人的には「ジェンダーフリー」という言葉は安易な語感に響いて、避けて通りたいなーという思いがあった。が、一方で、そーいうのはアカデミズム的態度らしい…とも思わされた。「ジェンダー...
老後がこわい (講談社現代新書)
香山 リカ
講談社
(2006年07月19日)
ジェンダー
「老後」は恐い…。恐くて恐くて仕方がない。既婚であろうが(いつ離婚するとも知れないし)、子どもがいたとして(いないけど)依存などできるはずもないだろう。経済的に、身体的に、そして人間関係のうえでも、どう「老後」を生きることが可能なのだろう。不安ばか...
フロイトのウィーン
ブルーノ ベッテルハイム
Bruno Bettelheim
みすず書房
(1992年03月)
人文
ウィーンで幼年時代を過ごし、ポーランドの強制収容所を経て、アメリカへ亡命した自閉症児を主に研究した精神分析家の晩年のエッセイ集。個人的には、とても好きな一冊。とくに、第三部が秀逸(だと思う)。里親に引き取られることで、ユダヤ人であることを否認し守...
自我論集 (ちくま学芸文庫)
ジークムント フロイト
竹田 青嗣
筑摩書房
(1996年06月)
人文
「快感原則の彼岸」「自我とエス」等の主要論文が掲載。文庫なので、手軽に手に取れるうえ、訳も読み易く、訳注も豊富。実は、10年前に読んだ時は、ちんぷんかんぷんだった(笑)。が、今回は、非常に面白く読めた。上記の主要論文ほか、「子どもが叩かれる」「マジ...
いまこの国で大人になるということ
苅谷 剛彦
紀伊國屋書店
(2006年05月)
社会
意外なくらい執筆陣が若い!「大人」という言葉の重みを忘れていない人、「大人途上である(かも知れない)人」たちが書いているところが、ミソでもあるのだろう。ポイントは「いま」「この国」で…つまり現代の日本社会で「大人」になることの意義も、価値も混沌とし...
実存からの冒険 (ちくま学芸文庫)
西 研
筑摩書房
(1995年12月)
人文
「実存」という言葉がキライで、「冒険」という言葉にも辟易していて、ずーっと読まなかった(読めなかった)一冊(笑)。哲学は、あくまで<私>のための学であっていい、と個人的には思える。だから、必要な人が、必要な時に読めばいいなーと。それでも、こーいう...
ディクテ―韓国系アメリカ人女性アーティストによる自伝的エクリチュール
テレサ・ハッキョン チャ
Theresa Hak Kyung Cha
青土社
(2003年05月)
人文
難解…なのに、なぜか惹きつけられる。文学でもあり、詩でもあり、自身の、母のライフストーリーでもある。文章が錯綜するのみならず、複数言語(英語だけでなく、ハングル、仏語、伊語…)が介入し、その錯綜のなかに政治的に刻印された痕跡があることを知る…といった...
病院でつくられる死―「死」と「死につつあること」の社会学
デヴィッド サドナウ
David Sudnow
せりか書房
(1992年07月)
社会
病院のフィールドワークを通して、医療が「死」をめぐって執り行う一連の儀式が、どのように組織化され、制度化され、ヒエラルキー化されているか、具体的な手続きを通じて、「死/死につつあること」が社会的な産出物であることをじっくりと見せてくれる。「死」と...
肉のない日―あるパキスタンの物語
サーラ スレーリ
Sara Suleri
みすず書房
(1992年03月)
人文
パキスタン人の父とイギリス人の母をもつ筆者の半自伝的ストーリー。現在は、アメリカ在住の英文学者として、帝国主義と文学などを論じているよう。ああ、そういえば、パキスタンはインドから独立したのだった…と思い出して、我ながら鈍感だなーと思ったり。政治に情...
コーデックス
レヴ グロスマン
Lev Grossman
ソニーマガジンズ
(2006年03月)
推理
中世の奇書を探索するミステリー。コーデックスとは、「本」の意だそう。実在を疑問視されている奇書と怪しげなコンピューターゲームにハマっていく主人公。さて、その奇書は実在するのか、どこにあるのか、そしてその中身は?…というわけで、悪くはないし、まあ、面...
暴力・戦争・リドレス―多文化主義のポリティクス
米山 リサ
岩波書店
(2003年11月27日)
社会
第?部の文化研究の重要性を説く1、2章は、ヒジョーに退屈だった…。第?部4章の女性国際戦犯法廷論でグローバル・フェミニズムを普遍主義的フェミニズムとして批判しているが、ある論者を取り上げて代表させるのは、どーもアンフェアな気がする。トランスナショナル...
広島 記憶のポリティクス
(2005年07月27日)
社会
実は、かなーり期待していた一冊。文体は衒学的で、勿体ぶったところがどーもわかりにくい(翻訳者のせいではない)。オリジナルは英語による博論を基にしたもの(“Hiroshima Traces: Time, Space and the Dialectics of Memory”)。廣島/広島/ヒロシマ、という変...
私という旅―ジェンダーとレイシズムを越えて
リサ ゴウ
鄭 暎恵
青土社
(1999年10月)
ジェンダー
フィリピン女性=性産業に従事する女性、というイメージは、今はないだろう…と思うけれど、たまにそのイメージが残っていたりする(かえってびっくりするけど)。性産業→農村花嫁→ケアワーカーへと変わっても、フィリピン女性をめぐる状況は、日本にとって、常に性(...
<民が代>斉唱-アイデンティティ・国民国家・ジェンダー-
チョン・ヨンヘ
岩波書店
(2003年08月07日)
社会
定住外国人(とくに、ここでは「在日韓国朝鮮人」)問題をジェンダーを媒介に内在的に批判しつつ、戦後日本の国家のあり方を問題化した書としては、多分、貴重だと思う。「在日」というアイデンティティ・ポリティクスをめぐる差別と非対称性の問題、フェミニズム等...
自由の平等―簡単で別な姿の世界
立岩 真也
岩波書店
(2004年01月14日)
社会
近代的私的所有の概念を執拗に批判し、できるだけ素直で了解可能な公正な分配のあり方を検討、提示した本(だと思う)。リヴァタリアンを強く批判し、むしろリベラリズムのオルタナティブを提示したもの、として個人的には理解した。とにかく鬱陶しくなるほど執拗だ...
サバルタンは語ることができるか (みすずライブラリー)
G.C. スピヴァク
Gayatri Chakravorty Spivak
みすず書房
(1998年12月)
ジェンダー
おそらく最も有名なスピヴァックの論文。“Marxism and the Interpretation of Culture”に収録。今となっては、なぜ原文をなんとか読んだのかわからない(笑)。全然、わからない箇所があって当然でしたなあ。ドゥルーズ、フーコー批判にはじまり、デリダとマルクスの...
希望について
立岩 真也
青土社
(2006年06月)
社会
『自由の平等』から読んでおけばよかった(笑)。でも、短い論稿で、相変わらずの立岩流文体だけれど、読み易い(というより、ストレスが少ない(?))点は嬉しい。基本的に「言いたいこと」は同型。個人的には、?章「争うこと・考えること」は、考えさせられる点が...
女にさよならするために
ヴァレリー・トラニアン
夏目 幸子
白水社
(2006年07月)
ジェンダー
『ELLE』編集長によるフェミニズム・エッセイ。フランスの公立学校における「スカーフ問題」(イスラム女性の表象)は、日本でも「紹介」されていたけれど、内在的な批判として読むと、はっとさせられるところがある。普遍主義を指向するフェミニズムには抵抗感もあ...
悪循環の現象学―「行為の意図せざる結果」をめぐって (リベラ・シリーズ (1))
長谷 正人
ハーベスト社
(1991年04月)
社会
「問題(行動←行動は不要な気がする)」−「偽解決」の循環構造には、妙に納得(ワツラウィックの論だけど)。内容的には、至ってシンプル。が、(悪)循環問題をコミュニケーションのレベルで考察する必要性は頷けるところ。個人的には、「偽解決」はそれでも一旦は...
スティグマの社会学―烙印を押されたアイデンティティ
アーヴィング ゴッフマン
Erving Goffman
せりか書房
(2001年04月)
社会
今更ながら再読。ひとくちにスティグマと言っても、全てが可視的とは限らない。パッシング(やり過ごし)可能なはずのスティグマが暴かれる際、そこにアイデンティティの挫折があるとは限らない点が興味深い。他者との関係を通じたアイデンティティの複数性と場・状...
ひき裂かれた自己―分裂病と分裂病質の実存的研究
R.D.レイン
阪本 健二
みすず書房
(1971年09月)
人文
なぜか今更…レインの初期作品。サルトルなど、実存主義が援用されて、なんとなく時代を感じる。が、統合失調症(分裂病)におけるロジックの存在を、<真の>自己・身体を保護・隠蔽する<にせ>自己・身体の多用と、その両者の関係性の崩壊・にせ自己による自己への...
セクシュアル・ストーリーの時代―語りのポリティクス
ケン プラマー
Ken Plummer
新曜社
(1998年05月)
社会
ギデンズの『親密性〜』と問題構成は、ほぼ同じ(だとしか思えない)。トピックがアディクションからセクシュアリティの語り(「カミングアウト・ストーリー」「レイプ・ストーリー」「回復のストーリー」)に焦点が移行している点、ストーリーの社会学を明確に指向...
親密性の変容―近代社会におけるセクシュアリティ、愛情、エロティシズム
アンソニー ギデンズ
Anthony Giddens
而立書房
(1995年07月)
社会
ギデンズによるジェンダー/セクシュアリティ論。アディクション(嗜癖)を媒介として、親密な関係性と自己とがいかに構築されていくか(平等な関係と民主性を指向する「純粋な関係性」への改革も含み)を論じ、なぜか最後は政治改革になる(^^;)「親密性」といえば…...
ケアの社会倫理学―医療・看護・介護・教育をつなぐ (有斐閣選書)
川本 隆史
有斐閣
(2005年08月)
社会
章ごとの落差が激しいのが難点か。★3.5くらい。個人的に面白かったのは、2、4、5、7、9、10章。
弱くある自由へ―自己決定・介護・生死の技術
立岩 真也
青土社
(2000年10月)
社会
立岩流文体は、ノレる時とノレない時の落差が激しい…ツライ。が、介助(介護)について論じた最後の論考は、思索の痕跡が丁寧に記述され(うるさい、と思う人もいるだろう)、私には示唆に富んで刺激的。この論考だけでも、価値アリだった。
生殖の政治学―フェミニズムとバース・コントロール (歴史のフロンティア)
荻野 美穂
山川出版社
(1994年12月)
ジェンダー
多産を抑制するための「避妊」が、歴史的・社会的(宗教界も含み)大論争を巻き起こしてきたことにしみじみ。家族計画が、国家と切り離せないことを改めて感じる。避妊の正当化のために、優生学へと接近していくプロセスに、女性の参政権問題と国家への貢献というロ...
性愛と資本主義
大澤 真幸
青土社
(2004年09月)
社会
最初、自己の存在論的孤独の不可避性(他者の獲得不可能性)を論じた論文は、正直、社会学の領域外だろー、レヴィナスとか使うなよー、と思った(笑)。が、やっぱり社会学の論文集だと、事後的には深く納得。「第三者の審級」は、単に近代的超越性でもいいんじゃん…...
自己決定権とジェンダー (岩波セミナーブックス (84))
江原 由美子
岩波書店
(2002年02月15日)
ジェンダー
講演(連続セミナー)を基調としたらしく「です・ます」調の読み易い文体。が、内容的にはかなり満足。「自己決定」という言葉が含意する範囲は、非常に広範で、なおかつ社会的に交錯する文脈で使われていることを再確認。「女性の自己決定権」は「身体の自己決定」...
中絶論争とアメリカ社会―身体をめぐる戦争
荻野 美穂
岩波書店
(2001年04月24日)
ジェンダー
アメリカ社会に限定した歴史学のため、正直、日本との比較的視座はないし、法律的改正を含め、年度が頻出して読みにくい(仕方がないけど)。ただし、中絶におけるプロライフ(生命擁護派)/プロチョイス(選択擁護派)対立の歴史的経緯、そこで賭けられている主体...
胎児へのまなざし―生命イデオロギーを読み解く (パンセ選書)
バーバラ ドゥーデン
Barbara Duden
阿吽社
(1993年10月)
ジェンダー
同筆者による『女の皮膚の下』の歴史学らしい緻密さに比すると、いささかエッセイ風。ただし、胎児という存在のイシューがどのように時代認識の中で変容してきたか、知識として得るところが多い。胎動によって、はじめて「妊娠」として「子ども」の存在が認識されて...
身体/生命 (思考のフロンティア)
市野川 容孝
岩波書店
(2000年01月21日)
社会
フーコーの生‐権力論を下敷きに、西洋近代医学史を検討。頁数は決して多くないのに、力のこもった筆致と丹念な作業に惹きつけられる(単なるファンかも(^^))。近代(現代)医学に違和感や危機感を感じる人には一読の価値大アリ。
デミアン (新潮文庫)
ヘッセ
高橋 健二
新潮社
(1951年11月)
人文
高校時代に読んで、大感激して以来(多分)久しぶりに再読。ラスト、第一次大戦の勃発による「新しい時代」への“偉大な(?)犠牲”には疑問が残った。第二次大戦への狂気を知らなかったこの時、ヘッセは未だ幸福でもあったのだろう。
愛について―アイデンティティと欲望の政治学
(2002年10月18日)
ジェンダー
目配りが効いていて「お勉強」になる。悪くない…と思うけれど、なぜこうもレトリカルになるのだろう。やっぱり引用文献のオリジナルに当たるべきか・・・という気分(^^;)
管理される心―感情が商品になるとき
A.R. ホックシールド
Arlie R. Hochschild
世界思想社
(2000年04月)
社会
感情表現が人間関係ならびに商品として売買される姿を具体例を交えて叙述。「感情労働」に商品価値はつけられないが不可欠の商品として交換されていること、ジェンダー等によって配分されている…というのは納得。
癒しのカウンセリング―中絶からの心の回復
キャンダス デュ・ピュイ
Candace De Puy
平凡社
(2003年01月)
ジェンダー
中絶体験者はもとより、中絶体験者をサポートしたい、と考える人には良書。この本だけで癒されるとは思えないが、手がかりにはなるので、苦悩を抱え込んでいる人にはお勧め。
天使と悪魔(下)
ダン ブラウン
角川書店
(2003年10月31日)
推理
下巻はすっかりハリウッドアクションもの。派手さは、こちらが上かも。どうしてもハリウッド映画にしか思えないのだが…。蘊蓄ものとしては、上巻の方が読み応えアリ。
天使と悪魔(上)
ダン ブラウン
角川書店
(2003年10月31日)
推理
『ダ・ヴィンチ・コード』の前作。科学vs宗教の古の対決!というおどろおどろしさには惹かれる。バチカンが舞台というのも、なかなか楽しいが…。
飲酒問題とその解決―ソリューション・フォーカスト・アプローチ
インスー・キム バーグ
Insoo Kim Berg
金剛出版
(1995年07月)
人文
アルコホリックはAAのような断酒以外に治療の道はない――が通説かと思っていたが、そーんなことはなかったらしい。目からウロコ。アルコホリックに焦点を当てているせいか、事例はやや単純化されているが、興味深かった。
解決志向の言語学―言葉はもともと魔法だった (りぶらりあ選書)
スティーヴ ド・シェイザー
Steve De Shazer
法政大学出版局
(2000年12月)
人文
第一部はちょっと難解な印象あり。スケーリング(尺度)・クエスチョンとミラクル・クエスチョンの実例が愉快(^^)
自己への物語論的接近―家族療法から社会学へ
浅野 智彦
勁草書房
(2001年06月)
社会
懇切丁寧(に過ぎるほど)な議論・論点整理にびっくり。自己の「語り得ぬものの領域」については大同意。が、オチには大不満。それは確定されるべきものか?
フェミニズム (思考のフロンティア)
竹村 和子
岩波書店
(2000年10月20日)
ジェンダー
テンポよく読ませるし、精神分析学による身体論など、ふーん…と思わされる箇所もあったけれど、少なくともフェミニズムの入門書ではないよう(^^)
物語としての家族
マイケル ホワイト
Michael White
金剛出版
(1992年05月)
社会
セラピストの実践方法としては興味深い事例あり。ただし、物語が言説とはならない根拠が判然とせず…。
ナラティヴ・セラピー―社会構成主義の実践
S・マクナミー
野口 裕二
金剛出版
(1998年01月)
社会
「家族療法」「物語論」によるセラピーの概論的論文集。素朴さはともかくとして、規範的に過ぎるところが、全くダメだった。
信頼―社会的な複雑性の縮減メカニズム
ニクラス・ルーマン
大庭 健
勁草書房
(1990年12月10日)
社会
さぞ難解かと思っていたら、訳注が理解を補ってくれて、とても面白く読めた。なるほどなーと思わされることも多く、非常に興味深く読んだ。
ポストコロニアリズム (岩波新書)
本橋 哲也
岩波書店
(2005年01月20日)
社会
植民地主義の前史から書いてある点が嬉しい。ファノン、サイード、スピヴァックを取り上げて論じた各章のうち、ファノンは面白く読めたし、スピヴァックも納得だけど、サイードは「?」。6章の「日本」の章は、別途じっくり書いてもらった方が良かった気がする。
フリッカー、あるいは映画の魔〈下〉 (文春文庫)
セオドア ローザック
Theodore Roszak
文藝春秋
(1999年12月)
推理
宗教(神学)的ミステリーとしては、かなり食い足りない。が、物語としては、構成も上手いし、読者を惹きつけるところがあると思う。ただし、下巻では、青年の成長物語と時代背景とに乖離があることを前提としているため、上巻の興味がそがれた感がある。時代への批...
フリッカー、あるいは映画の魔〈上〉 (文春文庫)
セオドア ローザック
Theodore Roszak
文藝春秋
(1999年12月)
推理
映画史的知識をめぐる虚実を織り交ぜたフリンジがいっぱい。が、蘊蓄はさておいても、物語の構成に魅力があり、ひとりの青年の成長物語と、その時代的背景が効いているので、面白く読める。
ダ・ヴィンチ・コード〈下〉
ダン・ブラウン
角川書店
(2004年05月31日)
推理
上巻にくらべて、冗長だし、オチがなんだか…。ハリウッド映画向けミステリーだなーと感じさせられる。世界的ベストセラーは、やはりモチーフの勝利に尽きるか・・・。上巻より劣る、という感想。
ダ・ヴィンチ・コード〈上〉
ダン・ブラウン
角川書店
(2004年05月31日)
推理
ダヴィンチの絵画の謎解きを期待していたら、ちょっと違った…。でも、展開はスピーディだし、暗号の謎も面白く、上巻は期待させられる。
恋愛結婚は何をもたらしたか (ちくま新書)
加藤 秀一
筑摩書房
(2004年08月06日)
ジェンダー
文体が嫌い(笑)。浅く広く…で、目新しさはないが、入門書としてはいいのかも。
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