和歌山県立医科大学図書館三葛館の本棚

三葛館一般 913.8||MI

少年ジョバンニがカムパネルラとともに天国へと続く銀河の旅をして、もとの世界に帰った後、初めてカムパネルラの死を知る・・・悲しいけれど幻想的で美しい『銀河鉄道の夜』の本編に加えその世界が、アーティストの清川あさみさんの手によって刺繍やビーズ、スパンコールで表現されています。
紫のりんどうの花、雪が降る様に舞い降りる鷺、孔雀の羽に反射する光、千の蛍が集ったかのようなクリスマスツリー・・・銀河の旅の中で浮かび上がる豊かな色彩の表現と、宮沢賢治の繊細で情緒豊かな言葉の数々で、読み進めるごとに美しい世界に引き込まれてしまいます。
ぜひ一読して、不思議な銀河の旅とため息が出るほど美しいアートを愉しんでみてください。
                              (かき)

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三葛館一般 290.9||OD

約40年間も読み続けられているベスト&ロングセラーの名著である本書。作家および政治活動家である著者が、戦後のまだ高度成長の端緒を切った頃(約50年以上前)にアメリカに留学したのち、そのままヨーロッパからアフリカ、中東、インドを貧乏旅行した時に経験したことのすべてがこの一冊にまとめられています。
タイトルの通り「何でも見てやろう」という著者のバイタリティと、「なんとかなるやろ」という楽天的思考から起こす行動の数々には目を見張るものがあります。
文章が高尚な印象で、少し難しさを感じる箇所もありますが、知的なユーモアとウイットに富んだ一冊。特に、海外に行くことに一度でも憧れたことがある人はぜひ読んでみてほしいと思います。
                              (かき)

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三葛館一般 933||SA

本書の主人公はホールデン・コールフィールドという1人の男の子になります。
主人公自身の語り口調で進められるこの物語は、社会や大人に対する葛藤や挫折、そしてそれに伴う心のあり方が様々なところに表現されています。大人の社会を「インチキ」だと表現する彼ですが、心にどこかトゲを持ち、社会を斜に見るという行いは、誰もが1度は経験することではないでしょうか。本書の中では不平不満だけではなく、彼の妹を見る優しさや、不満の中に垣間見られる甘さなども描かれています。この物語の読者となる人の、思春期を思い出すことができる1冊となっています。
                               (うめ)
                            
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三葛館一般 490.15||KU

死はどういう風にやってくるのでしょうか。突発的ではなく、病気などによって死へ向かって進んでいく場合、いきなりそれを受容するのは不可能で、受容するまでに5段階の思考があると、本書では紹介されています。またそれぞれの段階で希望というものが存在している。ともしています。
死へ至る人たちの心の動きを研究し、真正面から死に向き合った本書は、ターミナルケアに携わる方には特に必読書として愛され、現在でも多くの人に読まれています。
                               (うめ)
                            
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三葛館一般 933||TO

本書はファンタジー小説になります。冥王サウロンが作った指輪を偶然手に入れたホビット族のフロドが、指輪をめぐる戦争に巻き込まれながら、滅びの火山に指輪を封印しようと旅に出るストーリーになります。作者のJ.R.R.トールキンは本書を含む3部作を、20年近くの時間を費やして書き上げたそうです。彼が生み出した「中つ国」には様々な種族が住むなど、世界観も非常によく練られていて、20世紀最高のファンタジーというのも頷けるできあがりになっています。
ファンタジーの大作にはなりますが、一読の価値はありますのでぜひチャレンジをしてみてください!
                              (うめ)

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三葛館一般 389.1||BE

本書の著者、ルース・ベネディクトは、戦時中、日本と日本国民についての研究をアメリカ政府から委託されたアメリカの文化人類学者です。ベネディクトは、日系人からの聞き取りと文献研究のみで本書を書き上げ、日本を「恥の文化」、欧米は「罪の文化」と定義したことで有名です。
特に社会学の分野では名著とされる本書ですが、個人的には頷けるところもありますが首を傾げるところもあったように記憶しています。
学生のみなさんも夏休みに私達日本人について書かれた本書を読んで、いちど我が国あるいは日本人について考えてみてはいかがでしょうか?
                              (もも)

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三葛館一般 918||SHI||44

日本古典文学全集より『徒然草』をご紹介します。『徒然草』は作者が吉田兼好(卜部兼好)といわれています。本書は「徒然なるままに・・・」で始まる序段から第243段まで収録されています。原文で読むと非常に難しく感じるかもしれませんが、「高名の木登りいひしをのこ」、「友とするにわろきもの」、「寸陰を惜しむ人なし」等、現代文で読めばハッとする文書や名言・また面白さがたくさん含まれています。随筆なので古典の中でも大変読みやすいです。ぜひ日本の古典文学にもチャレンジしてみてください!
                              (うめ)

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三葛館新書 464.27||WA

ワトソンとクリックはご存じですね。DNAの二重らせん構造を発見したお二人です。
本書は、そのワトソンによる、後に三人でノーベル賞を受賞するウィルキンスらとの出会いから二重らせん構造の発見、科学誌『Nature』への発表に至るまでの物語です。科学的な内容のはずが、二人の科学者が日々どのように過ごし、考え、研究したのか、彼らを取り巻く人間模様や生活が、専門的な内容とともにドキュメンタリーとして読めます。競争を意識した世紀の発見につながる研究の世界をのぞいてみましょう!
三葛館には原著も多読用リーディングブックとして所蔵していますので、英語でも是非チャレンジしてみては?
                              (もも)

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三葛館一般 913.6||E

第二次世界大戦末期、九州大学付属病院で米軍捕虜に対して行われた生体解剖実験という実際の事件をモチーフにした、遠藤周作による小説。終始重苦しい空気で張り詰めているものの、ストーリーに引き込まれながら一気に読み進みます。
登場人物達の気だるさや虚脱感、諦観や嫉妬にさいなまれた内面や葛藤、医師や看護婦同士の勢力争い、物語を通じての海の描写がとても印象的で読み応えがあります。
「人をなぜ殺してはいけないのか?」「もしも自分が彼らの立場であったらどういう行動を取るのか?」・・・人間の倫理・道徳・良心について問いかける名著だと思います。
                              (かき)

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三葛館一般 519||CA

本書は化学物質による環境汚染への警告が書かれています。「沈黙の春」は、DDTを始めとする農薬などの化学物質の危険性を、鳥達が鳴かなくなった春という出来事を通し訴えた環境問題の原点となる本です。環境についてとても考えさせられ、じっくりと読んでもらいたい1冊です。
                              (ゆず)

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三葛館一般 321.1||MO

1748年モンテスキューによって出版された本書は、現在の政治システムの基礎となっています。権力分立論は、ジョン・ロックが著した『統治二論』の中でも紹介されていましたが、彼は司法権を分立論の中に取り入れていませんでした。立法権・司法権・行政権の3権を行使し、国を統治するという概念を示したのはモンテスキューが最初になります。
共和制・君主制・専制政の研究や気候・風土からみる精神文化の相違、民法・刑法の制定や奴隷制の廃止など、非常に読みごたえのある内容です。アメリカ合衆国憲法やフランス最初の憲法制定にも影響を及ぼした本にぜひチャレンジしてみてください!
                              (うめ)

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三葛館一般 918.6||NI||25

本書(日本近代文学大系・夏目漱石集)より、”面白いストーリー”とよく話題に上がる『坊っちゃん』をご紹介します。
親譲りの無鉄砲な性格で子供の時から損ばかりしているけれど、真っ直ぐであることを誇りに思う江戸っ子の坊っちゃんが、親の遺産で物理学校で学び、とある縁で四国の中学の数学の教師となってから、生徒の悪戯や教師の間のしがらみにただ真っ直ぐであることを曲げずぶつかっていく・・・坊っちゃんのそんな様子に爽快さや愉快さを感じられます。
明治時代に書かれた小説なので、難しい漢字や知らない言葉も多くありますが、歯切れのよい文面で、注訳や解説も細かく記述されているので読みやすいです。
日本文学の始まりといっても過言ではない作品のひとつをぜひご堪能ください。
                              (かき)

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三葛館一般 002||WE

本書はマックス・ヴェーバーが1917年と1919年にドイツ自由学生同盟の招きに応じて講演をおこなった講演録になります。こちらの本も半分以上は訳注や解説になりますが、非常に濃厚な内容となっています。第一次世界大戦末期、ドイツの敗戦が目に見えてくる中で、学生の中にも教師に指導者的役割(超越した存在)を求める風潮が出てきます。
マックス・ヴェーバーはその風潮を感じ取り、学生たちに対して「教師と指導者は役割が異なる。」「あなたたちの考える意味や世界観を一挙に解明できるような学問は存在しない、学問とは日々コツコツと積み重ねていくものである。」などと説き、また「学問に究極的な価値観や意味は存在しない。」とも話しています。大学とは、教師とはどうあるべきか?また学問を生業とする者の考え方とは?最初の講演から約100年経ちますが、今読んでも考えさせられる1冊です。
                              (うめ)

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三葛館一般 913.6||SU||1

部落差別の歴史と共に、部落に暮らす一家族の兄弟の成長を描いている本書。
部落差別という重いテーマを扱っていますが、差別と闘いながら成長していく兄弟のたくましさや家族愛が綴られていて、感動をおぼえたり心和みながら読み進みます。
また、本書を一読すると、人がつくるルールや定着した概念の恐ろしさを実感し、それらにとらわれることなく、自分自身の感じたことや考えを大事にして、後悔しないよう生きていくことの大切さを痛感します。
全部で第7部まである大作ですが、長いお休みの間などに本書にチャレンジして、部落差別について一度考えてみませんか。
                              (かき)

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三葛館新書 421.2||SH

「相対性理論」とは、ドイツの物理学者であるアルベルト・アインシュタインにより1905年に発表されました。相対性理論はよく難しいと言われますが、本書はマンガでわかりやすく本質を伝えています。ほとんどの人は「時間は、誰にも平等に流れている」と思っていますが、私たちの知らない「意外なヒミツ」が隠されているようです。いままであたり前だと思っていたことが実はあたり前ではなかった。その驚きをぜひ、味わってみてください。
                              (ゆず)

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三葛館一般 156||NI

著者は旧五千円札でも有名な新渡戸稲造です。武士という身分、そして日本の社会風土・精神が作り出してきた武士道と名づけられた独特の思想や考えをまとめた本書は、1900年にアメリカで出版されて以来、大きな反響が寄せられてスペイン語・ドイツ語・イタリア語など様々な言語に訳され、出版を重ねてきました。武士にとって「義」・「勇」・「仁」とはどのようなものなのか、また切腹という行為や刀という道具はどのような意味を持つのか。などこの1冊で武士道について必要なことを知ることができるようになっています。現在でも経営者やビジネスマンの必読書として愛されている本にもなりますので、ぜひオススメです!
                              (うめ)

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三葛館一般 131.3||PL

プラトンの「ソクラテスの弁明」を手にするとたいていの人はたじろぐんでしまうかもしれませんが、本書は関西弁で書かれているため、とても読みやすく親しみを感じます。生きることの意味、善と悪、国家と法、死の捉え方を生きた言葉として伝えてくれます。
                              (ゆず)

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三葛館一般 131.4||AR

本書はアリストテレスの著作を彼の息子であるニコマコスが編集したものになります。
上下巻で構成されていますが、上巻では最高善や幸福・倫理的な卓越性について、下巻では抑制と無抑制や愛についてなどが書かれています。
本書全体で表現されているのは最高善=幸福であり、それは「いかに良く生きるか」ということと、徳や正義といった活動も中庸(不足・超過することなくちょうどよい状態)が良いと説いています。
内容は難解ですが、現在でも読み継がれる古典中の古典倫理学の名著となっています。
                              (うめ)

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三葛館一般 467.5||KI

『種の起源』を知らずして進化論は語れない。『種の起源』を読み解くために欠かせない当時の状況や理論を補足し、さらに身近な生物の例も挙げながら、ダーウィンが「何を」「どう」説明したのかをわかりやすく書かれています。ダーウィンの『種の起源』を読む前にまず、この本から入るとわかりやすいと思います。
                              (ゆず)

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三葛館Brush Up English 837.7||KO

本書は、英語で書かれた『Animal Farm』が多読用のリーディングブックとして発行されたものです。物語の中に登場するのは農場を経営するジョーンズ氏とおかみさん、そして農場の動物たちです。お酒を飲んでばかりで、過酷に動物たちを支配するジョーンズ氏に変わって、動物たちが自ら楽園を築こうとして立ち上がります。しかし自分たちで支配を行なうことによって、人間がいた時より過酷に、抑圧的に変貌していく動物社会が描かれています。99年には同名で映画も発表されました。それぞれの動物たち、そしてジョーンズ氏や人間にはモチーフとされている人物が存在します。帝政ロシアからソビエト連邦への移行に伴い全体主義やスターリン主義を痛烈に批判したこの本は、今でも不朽の名作となっています。レーニンやスターリン等歴史上の人物を知ってこの本を読むと、また一段と面白さがアップするかもしれないです。
                              (うめ)

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