どの作品も「譲れないもの」を描いている短編集。1つ読むたびに「私は?」と自問自答してしまいました。価値観はそれぞれ違う。誰かの言う幸せが自分に当てはまる訳じゃない。そうとは分かっていても焦ったり不安になったり。そのリアルな思いも含めて見事にそれぞれが「自分だけの価値観」を構築し、貫いていく過程に何度も目頭が熱くなりました。表題にもなっている「風に舞い上がるビニールシート」が本当に秀逸。そのビニールシートを抑える手が足りない…。その光景がありありと浮かんで頭から離れません。その他も全てが素晴らしい作品でした。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
単行本
- 感想投稿日 : 2015年2月23日
- 読了日 : 2015年2月23日
- 本棚登録日 : 2015年2月23日
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