刑事のまなざし (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社 (2012年6月15日発売)
3.85
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本棚登録 : 1911
感想 : 182

薬丸さん初読み。
長編と勝手に思い込んでいたので、短編集と気づいたときはガックリしてしまった。それだけ、1話目を読んでの期待値が高かったということだろう。
それはそれとして、読み進むに連れて、いまひとつ自分の好みには合わなそうだという印象も強まっていった。夏目の見た目の爽やかさはともかく、人柄が聖人君子に過ぎるのではないかと。
わりとあっさり真相を見破ることは、短編であるから仕方ないにしても。
【ネタバレあり】
そして5話目の『オムライス』。そんな真相はないだろうと反発を感じてしまった。
セックスがいいだけの暴力クズ男のために、我が子を殺そうとまで思うか?犯罪を繰り返すとか、DVで命の危険を感じるとかの忌まわしい存在でもない息子を?と。
男との情事を息子に見られ、「今までに感じたことのない種類の快感を呼び覚ましてしまった」とか、理解不能で引くわ(-_-;)
リアリティがないと思う反面、昨今の身内殺し事件の多さを思うと、そうとも言えないのか?と陰鬱な気分になってしまった。
なんだかんだ言いつつ、長編もあるらしいと知って読んでみたい気はしている。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2016年5月25日
読了日 : 2016年5月25日
本棚登録日 : 2016年5月25日

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