太宰治の辞書

著者 :
  • 新潮社 (2015年3月31日発売)
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p60 三島曰く『歴史の欠点は、起こったことは書いてあるが、起こらなかったことは書いてないことである。』わたしは、起こったかも知れないことを書いてないことである、としたい。
行間を読むというのはそういう楽しみ方だし、本書でいうならば結局のところ太宰が何を以って執筆したのかなど、どれだけか丹念に資料を当ったところで結局は推論に過ぎない。けれどだからこそ読み継がれるものがたりには読まれた数だけの数多の行間が在る筈だ。つまり本書は北村薫さんの行間を読むものがたりなのだろう。
まさしく、読まれてこそのものがたり。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 作者さんラブ
感想投稿日 : 2016年4月24日
読了日 : 2016年4月23日
本棚登録日 : 2016年4月22日

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