最後の記憶 (カドカワ・エンタテインメント)

著者 :
  • KADOKAWA (2006年1月30日発売)
2.92
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本棚登録 : 158
感想 : 24

『生きているのは楽しい?』

バッタの羽音、白い閃光、黒い服、顔の無い人間
特殊な痴呆症に倒れた母の脳の中で
最後まで消えずに残った「恐怖」の記憶を
息子が辿って行く物語。


暗黒館~の前に書かれた単独長編で
綾辻さん曰わく“冒険作”らしいです。
ミステリの謎解きがホラーに繋がっているので
後半は割と非現実世界へ飛ばされっぱなしの印象でした。
でもそれを読ませる文章や描写力はさすが。
【キツネの面】や【人体の家具】【バニラアイスにオレンジシロップをかけた様な白目の子ども達】等
短編で映像化したらちょっと面白そう。
主人公の人格が不安定なのも綾辻さんらしいです。

個人的にはこの人の本は
もう謎解きしながら読む癖がついてしまっているので
ミステリはミステリで、ホラーはホラーでの方が
頭の切り替えをしなくていい分好き。
表紙が恋月姫さんで思わずにやにや。

読書状況:未設定 公開設定:公開
カテゴリ: ◎和書
感想投稿日 : 2012年5月12日
本棚登録日 : 2012年3月2日

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