ドキュメンタリーDVD「大丈夫であるように」と対で出版されたこの写真集には、Coccoの終わらせたくても、終わらない旅の断片が、写真という形で記録されています。
日差しに透ける木の葉。風になびく草。遠く光る海原。
スモークでけぶる武道館。紅型模様を繋いで作られた白いドレスに、ステージに立つ彼女と彼らの息遣い。
地平線のかすむ沖縄の丘に座るCoccoと是枝監督。向かう海岸線。いくえにも重なった鉄条網に、彼等は色とりどりの布の巻きつける。幾本にも結ばれた誰かの小さな祈り。誰かに届くかもしれない、届かないかもしれない、小さな小さな祈り―――。
写真に音はありません。写真に動きはありません。しかしこの写真集からは、沖縄にある自然の姿や、映っている人たちの静かでしかし力強い息遣いが感じられるように思いました。
――どうせ祈るなら、大丈夫であるように、と
私はそう祈りたい。
彼女(Cocco)がそう祈るように、私も毎日心の底で祈っています。
大丈夫であるように。
何が?誰が?自分が?それは分からないけれど、ただただ祈ります。
「大丈夫であるように」
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
写真集
- 感想投稿日 : 2011年3月27日
- 読了日 : 2010年3月24日
- 本棚登録日 : 2011年3月26日
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