量子革命: アインシュタインとボーア、偉大なる頭脳の激突

  • 新潮社 (2013年3月29日発売)
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感想 : 44
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驚異のリーダビリティ。難しい内容をこれだけ興味深く書けるとは、科学ライターとして、サイモン・シン以来の著者だと思う。(訳者が同じ青木薫氏というのもあろうが……)。量子という概念の発見から、その発展を追うなかで、科学者たちの悪戦苦闘が描かれる。その紹介の仕方が巧みで、まるで三国志かなにかを読んでいるようだ。物理学という学問が「実在」をめぐる宗教論争のようになっていく過程、最初は抵抗をうけつつじりじりと「コペンハーゲン解釈」派が勝利を収めていくようすは非常にスリリング。近年出色の1冊だ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 科学
感想投稿日 : 2013年6月15日
読了日 : 2013年6月15日
本棚登録日 : 2013年6月15日

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