王子さまの耳はロバの耳 (おはなしのたからばこ 13)

著者 :
  • フェリシモ (2009年11月1日発売)
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本棚登録 : 75
感想 : 5
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>よく知られた「王さまの耳はロバの耳」も、たくさんの類話があり、本作の元になった民話では、王子にロバの耳が生えてしまいます。
王子はやさしく、かしこく、ひとの言葉をしっかりと聞ける若者に成長していくのですが、床屋もお見合いをする娘たちも、耳にばかり気をとられ、王子の真の姿を見ることができません。
けれどもロバの耳を隠す帽子を自ら脱いだ時、王子はこの姿をまっすぐに受けとめる娘と、心を結ぶことができたのです。
心の目で見るということ、自らを受け入れるということ、民話の形をかりて、新たに盛り込んだ作家の思いを、表情豊かに描き出した絵が印象的。

以前『王様の耳はロバの耳』の話を知らないと言う娘達に説明していたら、結末があやふやになっていた私。
これではまずい(笑)
図書館で見つけたこの絵本を手に取りました。
が!タイトルをよく見ると・・・王子さまになっててびっくり。

物語はだいたい自分の記憶と重なっていてホッ。
色々な類話があるようです。
床屋が穴を掘って秘密を言ったことで、葦がしゃべるようになるという部分が強く印象に残っていたけれど、王子さまの内面をちゃんと見てくれる女性が現れて本当によかったと思いました。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 絵本(小学生頃~大人)
感想投稿日 : 2015年3月2日
読了日 : 2015年3月2日
本棚登録日 : 2015年3月2日

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