カルチュラル・スタディ-ズ入門 (ちくま新書 261)

  • 筑摩書房 (2000年9月19日発売)
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本棚登録 : 397
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■文化という概念をメディア、あるいはそれを所有する権力と結びつけて考えることでその文化に携わるものと受容する者の関係が見えてくる。

■文化は時に権力によってコード化され、操作可能なものとして大衆へと伝わるが一方的な伝わり方をするわけではない。文化の受け手は発信されたコードを自由に解釈することができる。これが脱コード化の過程であり、解釈次第では新たな抵抗の文化を生むこともあり、一概に文化が権力に属すとは言えない。

■そうゆうことを筆者は言いたいのだと思う。他はカルチュラルスタディーズの過去と未来またその意義について詳しく述べられている。非常にわかりやすい文章で入門と表されていることに納得できる良書。ただ、読んでなおカルチュラルスタディーズの必要性には疑問点が残る。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2012年2月1日
読了日 : 2012年2月1日
本棚登録日 : 2012年2月1日

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