久しぶりの道尾作品、短編集。いわゆる日常の謎にカテゴライズされると思う。しかしながらさすが道尾作品、またけったいなというか、めんどくせーというか、独特のプロットで読ませてくれる。
リサイクルショップの経営者カササギとリペア担当日暮、そして中学生の少女菜美の3人が事件に巻き込まれていく、というかカササギが進んで巻き込まれに行く、というのが流れ、で名探偵気取りのカササギは鋭いのかピントずれまくりなのか判別できない推理の上に真相を明かしてみせる…のだが、本当の真相は別の位相にあり、影の探偵日暮が真相究明と、カササギ用の真相お膳立てを並行して行うのである。日暮さんくたびれるよな~同情する。
その心は少女菜美にとってカササギは名探偵であるべし、なる理由があるらしい。このプロットを思いついただけで道尾氏は日暮同様疲れてしまったか?
長編におけるどんでん返しの妙を、普遍と感じてしまう読者には物足りないのではないか?そこそこよく出来てるとは思うものの、道尾氏に期待するハードルは高いのだ。自分はそれにプラスで連城作品の短編を読んだばかりなのだ。
シリーズ化されるのだろうか?その前に映像化されそうかも?とも感じた。イケメン二人に美少女一人の組み合わせ、たくさんありそうだ。
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カテゴリ:
道尾 秀介
- 感想投稿日 : 2015年4月8日
- 本棚登録日 : 2015年4月6日
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