インテリジェンスの視点から従来の杉原像が激変。外交史料から徹底追跡する。
杉原千畝は戦前の外交官である。迫害されたユダヤ人のために、本省の命に背きビザを発給し、一説には六千人とも言われる命を救った。
杉原がソ連のスペシャリストとして、情報収集にあたったことは以前より知られていたが、本書では外交史料から、その活動を追跡している。
事の性質上あまり表立った史料は少ないと思われるが著者は膨大なピースを組み立てるように、新しい杉原像を完成させたのが面白い。プロフェッショナルの仕事が、十分に生かされなかったのは不幸な事であり、それは現代でもままあることだったりする。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
歴史(戦前)
- 感想投稿日 : 2011年8月16日
- 読了日 : 2011年2月28日
- 本棚登録日 : 2011年8月16日
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