神のふたつの貌

著者 :
  • 文藝春秋 (2001年9月1日発売)
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本棚登録 : 135
感想 : 22
4

信仰とは、というテーマに弱い私は、ついつい★4を付けてしまいます。
主人公がただひたすらに、神の愛について考えているという、終始一貫した内容に、
じれったく、もどかしく、イライラする人も多いかと思いますが、私にはそれが良かったんです。

限定されてしまう例えですが、『ジョジョの奇妙な冒険』の6部に出てくるプッチ神父は、自らの行いこそが正義と信じている所が、歴代ラスボスの中で“最もドス黒い邪悪”と言われていますが、この主人公にも同じ匂いを感じました。

ちょっとしたミステリ要素もありますが、ミステリ好きならあっさりと気が付くと思うので、
よほど信仰とは、神とは、宗教とは、といった話題に興味がある人でないと、読後感がよろしくないと思われます。
でも、個人的には面白かったです。好きです。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 国内ミステリー
感想投稿日 : 2013年5月23日
読了日 : 2013年4月27日
本棚登録日 : 2013年4月26日

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