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まめたの読書室
レビュー by まめたさん
「まぼろしハワイ」「姉さんと僕」「銀の月の下で」
三人の主人公の目を通して、ハワイの風景が満載。おだやかな、風景。朝日や夕日や月に包まれる。ひととすごす時間の愛おしさについて考える。もう帰らない時間の愛おしさについて考える。踊ることは祈ること。ふだんから心をこめて何かに集中して動くとき、祈っているのだろうかと思う。フラのひとつひとつの動作が流れこんできた。
「姉さんと僕」は珍しく男性が主人公でびっくりした。最初に読んだときびっくりしなかったのかといぶかしむ。びっくりしたのに忘れていたのかと自分の記憶をいぶかしむ。姉さんの告白は笑った。忘れてくれと言われても。
一番好きなのは「銀の月の下で」空気は伝わるし場所に気配は残るのだろうと思う。誰かがゲラゲラ楽しく笑いあった場所に佇むのと、しんしんと泣いた場所に佇むのと、ひどく憎しみをこめた場所に佇むのとでは気がつかなくても、ハートに感じるものがちがうのだろう。そう思った。だから、いきなり背筋がぞっとしたり、嬉しくなったり、寂しくなったりするのだろう。誰かの残したエネルギーを知らずに感じてしまうのかも。
レビュー登録日 : 2011年05月19日
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