不愉快な本の続編

著者 :
  • 新潮社 (2011年9月30日発売)
3.26
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本棚登録 : 455
感想 : 99

面白かった。

何もかも捨ててすぐに蒸発してしまう
住民票はちゃんと移す
何を失っても平気なのに
弟の死にダメージを食らう。

弟が変わらずにずっとそこに生きて暮らしていると信じてそれゆえに流浪できたということか。嫁いでも帰る実家がある女みたいなものかな?

呉・新潟・富山の街が暮らしているよそものの視点から書き分けられていて面白い。
新潟市に住むものとしてはメジャーじゃないところが書かれていてびっくり。富山市に行ったことないわ。240キロも離れているのか。

ジェノヴァの街の描写を読むと塩野七海の「ローマ帝国亡き後の地中海世界」を思い出した。どこにも行きつけないような細い迷路と山の上の街はイスラム海賊の略奪から人や財産を守るためだということを。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2015年12月14日
読了日 : 2015年12月14日
本棚登録日 : 2015年12月14日

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