図書館にて。
閉鎖的でモノトーンの色合いの小説。
なんとも、誰も救いようがない。
新垣と西川の登場理由がよくわからない。
千佳の周りには父親も含めてろくな男性がいないということが書きたかったのか?
アルツハイマーの描写は発病直後の本人の心理描写からリアルで、こちらを主題にしても良かったんじゃないかな。
千佳とそれぞれがもっと深く結び付いているものが描かれていたらもっと良かったような気がするが、それぞれの関係がドライで深さが感じられなかった。
新垣は二股だし、西川は付き合っていたとはいえ千佳の仕事も知らなかった上に自分から別れを口にしているし。父親とも長年音信不通だったわけだし…。
全体的に陰鬱だけど謎めいてないというか。
父親に捨てられ、母親は先に亡くなり、2回も変な恋愛をしてしまったあげく殺された千佳がかわいそうという感想になってしまった…。
うーん、『完全なる首長竜の日』は超えられなかったかな…。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2013年3月11日
- 読了日 : 2013年3月11日
- 本棚登録日 : 2013年1月8日
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