引き離されて育った、大名の双子の姫。一人はお姫様として屋敷の中で育ち、もう一人は吉原の廓の中で、禿をして育った。
武芸が達者な千代と、本が好きなおいち。性格も正反対な二人が、なんの運命の悪戯か、湯屋で入れ替わってしまったから、さあ大変。
お互いの抱える難題を解決せんと、周りの人々の助けも得ながら、奮闘する様を、時にコミカルに描く。
あんまり時代小説は読んだ事が無かったのですが、表紙も可愛いし、この頃、江戸時代の面白さが分かって来たので、読んでみました。
作者はこれまで、現代小説で活躍されて来た作家さんとのこと。専門的になりすぎず、詠みやすかったです。
おいちはこの1巻ではまだまだ、廓から足抜けした事件の方がメインで、「江戸の本屋ガール」の部分はあんまりない気もするのですが、山東京伝などなど、江戸の戯作者が何人か出てくるのは、古文書好きには面白いかも。他には、恐らく後の近松門左衛門とか。
勧善懲悪と読みやすさで20代から30代くらいの女性にオススメ。半次とおいちの仲、蔵さんの正体などなど、今後も気になる。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
日本の小説
- 感想投稿日 : 2016年8月25日
- 読了日 : 2016年8月25日
- 本棚登録日 : 2016年7月4日
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