「エロス」と「バイオレンス」と言うところでしょうか。
ほかに花村萬月作品を読んだのが1つしかないのですが、それも同様に「エロス」と「バイオレンス」でした。
出てくる人物にまともな人がほとんどいないっていうのも面白いです。
ヤクザや芸能プロダクションのボス、近親相姦しているその妹、巨人症のオカマ、指を失ったギタリスト、ボスを篭絡しようとしてその妹にぼろぼろにされたシンガーソングライターと、比較的一般的なマネージャーの男っていうのが登場人物です。
脇でチンピラとか出てきますが、そもそも名前も出てこないのでモブです。
読み始めたところで主人公は沢村(ギタリスト)なのかなと思ったけど、芦原(マネージャー)が主人公なんでしょうねぇ。
群像劇みたいな感じなのかもしれないけど。
まともな人間が出てこないので、各キャラクターの思考や行動原理にいろいろ問題ありすぎてすごく面白いです。
あと、読んでいるうちにすごく興奮というか、テンションがあがります。
「エロス」成分で興奮するのではなく、なんかよくわからないけど、すごく興奮します。
面白くて、一気に読んでしまいました。
花村萬月作品はほんと面白い。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2012年5月4日
- 読了日 : 2012年5月3日
- 本棚登録日 : 2005年5月6日
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