背乗り ハイノリ ソトニ 警視庁公安部外事二課

著者 :
  • 講談社 (2014年9月18日発売)
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感想 : 59
4

ブクログのキャンペーンで頂きました。
多分、初めて読む警察小説になると思います。
屑な政治家やキャリア組、役に立たない官僚、凄腕FBI、苦労する下っ端警官と、登場人物関連はテンプレートですね。
それでも、ストーリーがいいので、引きこまれます。
ですが、会話文に結構雑な感じがありますね。
誰と誰が会話しているのか、わかりにくい場面が多いです。
筒見と貴志で尾行時の会話、回想シーンでの筒見を止める岩城の会話、南部と奥野が福星楼に行った時の会話、別荘での富松と筒見の会話等幾つかわかりにくい場面がありますね。
TVの人だから、TVでのシーンを想定して書いているのかな?と思ったり。
あと、筒見に詰め寄られた森安の口調もなんかおかしい。
あとキャラ設定もちょっと雑かなと。
ストーリーが良いのにもったいない。
結構人死には出るんですが、あんまり表に出てこないので、ほぼモブですね。
まともに出てくるようなので、死んだのは桜庭ぐらいでしょうか。
この桜庭も最初の岩城との対面と、その後岩城が桜庭に託す場面とで、関係性が微妙な感じになります。
筒見のところに来た桜庭と、岩城のトコロにいた桜庭もなんかキャラ違う感じでしたね。
モブ系にはなるけど、南部のキャラもなんかおかしい。
奥野とキャバクラに行った時と、筒見に清水を引きあわせた時のキャラに違和感。
エピローグの劉剣もなんだかなという感じですね。
筒見と岩城の物語なんでしょうかね。
他の重要そうなキャラが結構適当でないがしろにされてるような気がします。
特に黒崎、森安、浜中あたりは。
そして浜中忠一。ずーっと、「ハマナカチュウイチ」と読んでいました。
なので、大志田兄弟がらみのシーンで出てきた「ターさん」がさっぱりわからず、奈津美が暴行されて、ターさんと分かれて、浜中と結婚したのかと勘違い。
エピローグ読んでてようやく気が付きました。「ハマナカタダカズ」と読むんだと。
これで一気に全部がつながって、そういうこととか納得。
モグラそのものについては、なんともあっさり。
公安そのものは体制が特に変わるわけでもなく。
事件も解決したんだか、してないんだか。
貴志のキャラについては、最初に筒見と行動した時に一人だけおちゃらけたキャラなんだなというのがわかるので、まだ良いほうですかね。
おちゃらけたキャラが仮面なのかどうなのかわからないですが。
貴志を襲った相手も出てきましたが、そこには結局触れないようですね。
エピローグ付近を読んでいて思いましたが、なんかかなりぶん投げてる部分が多いかなと。
黒崎倫太郎の正体とか、過去の罪とか、なんか雑に片付けられた感じです。
話そのものは面白いんです。
だから余計にこういった雑な部分が気になりますね。
ほんともったいないと思います。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説
感想投稿日 : 2014年11月16日
読了日 : 2014年12月2日
本棚登録日 : 2014年11月16日

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