いちおう、これはホラー映画ということになっていますが、実はホラー映画でも何でもない。あえてカテゴリー分けするならば「ダーク・ファンタジー」でしょうかね。清水監督は「呪怨」では立派なホラーを撮りましたが、この映画は正直ダメです。役者たちはそれなりにがんばっていますが、脚本があまりにも説明的すぎて、因果律で説明しています。ホラーというのは不条理さであり、理屈で説明できないところに怖さの本質があるのですが、この映画ではきわめて「因果論」的に物語が説明されているので怖くない。また幽霊などにしても、それが本当に「ある」のか、それとも人の心が生み出したものなのか、その境目が曖昧ならば怖い。しかし、この映画では「幽霊はいる」ということになっている。これじゃあ「妖精は存在する」というファンタジーと変わらないですね。
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- 感想投稿日 : 2013年9月5日
- 読了日 : 2013年9月5日
- 本棚登録日 : 2013年9月5日
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