やっぱり昭和のゴジラは伊福部昭の音楽なくしては語れないと確信した。この作品の中でゴジラが防衛隊(自衛隊)のトラップにかかって電撃ショックにのたうち回るときの音楽は、本来ならば人間側が勝っているのだから明るい音楽や勇壮な音楽になってしかるべきなのに、そうではなく、沈鬱で悲愴な音楽が流れる。この伊福部の音楽によって観客は「はたしてゴジラを倒してそれで解決になるのか」という哲学的命題を突きつけられるのである。
ただ、今回、成虫のモスラとゴジラが戦うシーンはあまりにもアップが多くて戦闘シーンが楽しめなかった。これはいろんな制約があってのことだろうが、やっぱり残念だったなぁ。
また、ゴジラが成虫のモスラを倒したあとの行動原理がよく分からないのも残念。東京に向かうのかなと思いきや、なんか分からない小さな島に向かうのである。もちろん、それも特撮上の理由があってのことだろうが、だったら島に向かう理由をきちんと説明してほしかった。
読書状況:読み終わった
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非ホラー部門
- 感想投稿日 : 2014年6月8日
- 読了日 : 2014年6月8日
- 本棚登録日 : 2014年6月8日
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