色眼鏡なしで、百田さんの著書は読みやすく、次第に引き込まれ、終盤で畳み込まれる。
前半は淡々と事象が語られていく。徐々に感情が加わり、それが加速していくところが百田さんの腕前でしょう。
最初はどこに感動して泣くところがあるんだろう??と思いながら読み進めました。これはフィクションであり、最後の方はわざとらしさもなきにしもあらずでしたが、私は泣かされました。
特攻を美化してるとか、戦争賛美とか、パクリとか、色々なバッシングが多かったので、いったいどんな内容なんだと読んでみたわけです。
フィクションとしては十分だし、戦争に関しては、どちらかと言うと反戦の色が濃かった。
右寄りと言われている百田さんの「永遠の0」は左寄りの私から見ても別に悪い小説ではなかった。
戦争小説や記録は苦手でほとんど読まないので、他の作品と比べ様が無いし、パクリとか丸コピーとか言われてもわかりません。
いいじゃないですか、これをきっかけに参考文献を読みたくなる人もいるかもしれません。
映画は見てませんので、またチェックしようと思います。
儲け主義の本でもいいじゃないですか。読む人によっては薄っぺらい作品としても、いいじゃないですか、世の中は大半が薄っぺらい人間なのです。
薄っぺらな人間にも少しでも反戦について意識してもらえるきっかけとなる様な小説だと思います。
これがヒットしたのは大変良い事だと思います。
ちなみに私の祖父は反戦を唱え非国民として投獄されていました。
幸運にも処刑される前に終戦となり、生き延びる事ができたのです。
そんな今は亡き祖父を尊敬しています。
- 感想投稿日 : 2014年11月30日
- 読了日 : 2014年11月30日
- 本棚登録日 : 2014年11月30日
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