幸せの日本論 日本人という謎を解く (角川新書)

著者 :
  • KADOKAWA/角川マガジンズ (2015年4月10日発売)
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感想 : 8
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【感想(追記あり)】
 幸せについての著者の考えは面白い。この部分だけでもおすすめ。そして「中心に何もない」を説明していく上で、既存の種々の概念をアナロジーとして使ってまとめる手際が素晴らしい。また、よくある日本万歳系の本とは違い、他国への偏見・攻撃もほとんどないのも好印象。

 他方で日本人論としては、私は好きになれなかった。意図的とはいえ、やはり本質論的な主張に留まっているので。あと、褒める際に根拠レスになりがち。
 日本人論を漁っている人にとっては、本書を(額面通りに日本人論として受けとると)無難なリバイバルになりかねないので、むしろ日本人論を適度に紹介する本として受けとる方が自然かもしれない。

 なんにせよ、この日本人論〔日本論・日本文化論・国民性論……〕を受け入れ(そして実践につなげることができ[追記:2016.02.04])れば、「幸せ」になれそうだ。

 著者のブログから販売告知記事
http://takashimaeno.blog.fc2.com/blog-entry-334.html

【版元PR】
脳科学・ロボット工学者で幸福学の第一人者による実用的日本人論。西洋と東洋を俯瞰しながら、多様性を受容する日本人の特徴などを分析し、誰もが幸せになれる日本型システム、共生社会の未来について考察する。
http://www.kadokawa.co.jp/product/301502001293/

【簡易目次】
はじめに [003-012]
目次 [013-020]

第1章 これまでの日本論・日本人論・日本文化論 021
第2章 日本人の十の特徴とは? 029
第3章 日本は中心に無がある国 049
第4章 東洋と西洋の二千五百年を俯瞰する 059
第5章 世界の中の日本の二千年 087
第6章 日本人の十の特徴は良い特徴である 125
第7章 日本人は女性的か、男性的か? 149
第8章 外国人に「日本人とは」を伝える方法 159
第9章 日本はどれくらい特殊なのか? 173
第10章 全体が調和し、共生する未来社会 191
第11章 繁栄の時代がやって来る 213

おわりに [246-251]
「参考図書」二十四冊 [252-253]
参考文献 [254-255]

読書状況:未設定 公開設定:公開
カテゴリ: 389.文化人類学
感想投稿日 : 2015年7月11日
本棚登録日 : 2015年7月11日

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