公智と実学

著者 :
  • 慶應義塾大学出版会 (2012年10月21日発売)
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 本書の第一部には産経新聞の「正論」や日経新聞の「経済教室」に掲載された時論が、第二部には慶應での講演などを編集したものが収められている。

【書誌情報+内容紹介】
四六判/上製/226頁
初版年月日:2012/10/31
ISBN:978-4-7664-1968-9
Cコード:C1030
定価 2,592円(本体 2,400円)
▼失われた20年と大震災、この危機を乗り越えるために。
▼福澤諭吉の精神に学びつつ、現代日本が直面する問題の本質を明快に論じる時論と、福澤の公共哲学の現代的意義を鋭く説く論考を集成。現代に蔓延するペシミズムを回避し、深く考え行動する勇気が湧く実践の書。
▼第1部は、2008~2012年にわたり『産経新聞』、『日経新聞』に掲載された時論。第2部は、福澤諭吉を主題とする講演録を中心に編集。
http://www.keio-up.co.jp/np/isbn/9784766419689/


【目次】
目次 [001-003]
はじめに [005-014]

第1部 議論の本位を定める――時論 二〇〇八-一二
 金融・経済危機とその行方――歴史的考察(2008/12/03) 003
 政権交代に期待する(2009/09/28) 009
 共同体構想を性急に語るなかれ(2009/11/19) 013
 リーダーは明晰に語るべし(2010/01/13) 017
 「対等な日米関係」の行方(2010/01/27) 021
 地方分権の本位は人材にあり(2010/02/19) 027
 若い研究者を育てる意志はあるか(2010/04/05) 031
 政治の言葉にいのちを吹き込め(2010/05/07) 035
 「ヨーロッパ人」のような覚悟はあるか(2010/06/10) 039
 中庸の難しさ(2010/08/05) 043
 外交と地方自治の弱さは同じ原因(2010/11/25) 047
 「後生、畏る可し」という実感(2011/01/13) 051
 週単位のニュース報道に期待する(2011/03/14) 055
 この犠牲から何を学ぶのか(2011/04/27) 059
 大震災後の日本の針路(2011/05/13) 063
 中国のホンネとタテマエを見分けること(2011/06/28) 069
 公益の尊重と責任倫理が必要だ(2011/08/11) 073
 徹底して記録し、徹底して究明する(2011/09/19) 077
 ギリシャ危機から学ぶこと(2011/11/25) 081
 保守政党不在の危うさ(2012/01/09) 085
 震災一年に思う(2012/03/12) 089

第2部 福澤諭吉の「公智」
 福澤諭吉の公共性の哲学 095
 経済学における厚生概念と人間の幸福――「所得」と「比較」について 121
 公と私の平衡――高橋誠一郎の福澤観から 143
 伝統の再解釈としての明治思想史――坂本多加雄『市場・道徳・秩序』解説 165
 大阪慶應義塾が福澤諭吉と金玉均を結びつけたのか 177
 デモクラシーの危機を乗り越えるために――国法と道徳 207

読書状況:未設定 公開設定:公開
カテゴリ: 9X4.評論・随筆
感想投稿日 : 2016年6月3日
本棚登録日 : 2016年6月3日

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