レビュー by マンデリンさん
環境ホルモンが生殖機能や脳の働きなどにいかに悪影響を与えているか、ということを警告した重要な書物。
原書は96年であり、紹介されているデータはそれよりもっと古いものだから、はっきり言って、現状はこの本の内容よりさらに悪化していると思ったほうがいいのだろう。
環境と人間の営みの関係において、数十年前と今とで大きく変わった点を上げるとしたら、合成の化学物質の氾濫ということが、多くのことを包括して物語ってくれるだろう。
私たちは、合成化学物質なしには生きられないほど、便利な生活スタイルに慣れてしまっている。危険性と利便性のジレンマのもとで、どのみちみんな曝露されながら生きていくしかないわけだが、物事をより安全な方向へ進めていくひとつの手立ては、まずは消費者がこのことについて強く意識を持つことだと思う。研究者だけでなく、一般の人々の無知と無関心が、悲劇つまりヒトの生殖機能の低下へとつながる最短の道になってしまうだろうから。
登録日 : 2008年05月11日 23:24:26


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