俺だって子供だ! (文春文庫 く 34-1)

著者 :
  • 文藝春秋 (2011年3月10日発売)
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感想 : 72
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読む順番間違えたー(泣)

子供嫌いな宮藤さんの子育てエッセイ(笑)。
なのでいいことばっかりは書いてなくて
ムカついたことも凹んだこともちゃんと正直に書かれてて好感を持った。

0歳から3歳まで、年齢ごとに章立てされているのだが
読んでるだけでかんぱちゃんの成長具合が判る筆致に脱帽。
特に言葉を発するようになる前とその後では
どっちも可愛くて堪んないオーラが出てるんだけど
その種類が違うってことがちゃんと読み取れるように書かれているのがすごい。
『いまなんつった?』のレビューに
『『音』として発せられた言葉を拾う感度』と書いたのだが
宮藤官九郎という人は音を拾う感度云々以前に特異な観察眼を持ってるんだなというのが
今回この本を読んでみての大まかな感想である。
眼だけじゃなくて、観察したものを五感で掬い上げる能力、というか。
そしてしっかり親バカ目線も発動しているのが微笑ましい。
子供はいないし、作る予定も願望もないけど
せめて親御さんの苦労は慮れるような度量を持っていたいとは思った。
何せ人間以前の動物を相手にしてるわけだから(爆)。

NHKでやってた宮藤さんと葉加瀬太郎さんの対談の番組で
小学生になったかんぱちゃんの様子を先に見ていただけに
この本を読んでいて感慨深いものがあった。
子供って、育つもんなんだなぁと。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: エッセイ/コラム
感想投稿日 : 2013年7月13日
読了日 : 2013年7月11日
本棚登録日 : 2013年7月12日

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