あたらしい戦略の教科書

著者 :
  • ディスカヴァー・トゥエンティワン (2008年7月15日発売)
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本棚登録 : 853
感想 : 98
4

わかりやすい。そして、面白い

戦略といいながら、SWOTや5フォースといったフレームワークの話は何も出てきません。
戦略論を学ぶ本ではなく、戦略の実行を学べる本です。本書の「はじめに」にも書かれていますが、
「戦略の実行」という現場の視点から”逆算”して構築された戦略の実務書

として定義されています。とくに第5章では「戦略の実行」について記述されており、戦略を実行するプロジェクトリーダのための本といっても良いと思います。

さて、まず戦略ですが、
「戦略とは、現在地と目的地を結ぶルート」
として「旅行の計画」とたとえています。
本書では、それに基づき、第2章に現在地の把握の仕方として情報収集と分析の手法を述べています。
情報収集で情報の優先順位は、顧客情報>自社情報>業界のマクロ動向>競合情報としています。
競合情報って一番最後でいいんですね。競合より、顧客。当たり前ですが、忘れがちなポイント化と思います。
さらに、ここでは情報収集の7つの基本が記載されています。

次に、第3章に目的地の決定として、目標設定の方法が述べられています。
優れた目標はチーム全体のモチベーションを高めることができる。その優れた目標の5つの条件を記載しています。

そして、第4章にルートを決定するとして、戦略立案の方法が述べられています。

最後は第5章で戦略の実行です。ここではコミュニケーションをベースとして、泥臭いことがかかれています。人を動かすために人を4つのタイプに分け、それぞれにあった手法でコミュニケーションを行うことも書かれています。4つのタイプわけをすることは本書以外でも良く聞きますね。コントローラ、プロモーター、アナライザー、サポーターの4タイプです。この章がまさに、プロジェクトマネージャ、プロジェクトリーダが行うべき行動が書かれています。
そして、この章でも、前回のコトラー関連で読んだ「情熱」が出てきます。
他人を巻き込むためにもっとも有効なことは「情熱」の伝染である。
「情熱」の伝染に言葉はいらない
うーん、覚えておこう

この本は、繰り返し読みたいと思います。
引用タブをつかって、いっぱい「引用」しておくかな...

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ビジネス
感想投稿日 : 2011年7月30日
読了日 : 2011年7月30日
本棚登録日 : 2011年7月30日

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