いくつもの物語が交錯する世界。前後左右に移動する時の流れ。面白いほどに重なる偶然、そしてそれに踊らされ悩まされるリアルな人物たち…。 伏線回収も見事で、よくこんな素敵な作品に出会えたものだと思う。 ここまで人間のくよくよしたところが描かれているのに、なぜか後味がとてもいいというのも魅力の一つ。なんだかとっても救われたような気分になるのだ。弱いながらにも、その小さなプライドやポリシーを、必死に守ろうとする。狡猾なんだか単純なんだかよくわからない登場人物たちが、とても愛しくなる作品。
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- 感想投稿日 : 2016年7月4日
- 読了日 : 2016年7月4日
- 本棚登録日 : 2016年7月4日
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