ニャンコ、戦争ヘ

著者 :
  • 小学館 (2005年9月28日発売)
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本棚登録 : 39
感想 : 8
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 戦争はいけない、と人は言う。
 人間の命は何よりも大切で、それがたくさん失われるから、戦争はいけない、と人は言う。
 じゃあ、人間が死ななかったら、どうなんだろう?

 この作品はなんと人間の代わりに、猫が戦争に行ってもかまわないことになった、という驚きの設定。だから猫を自分の代わりに戦争に行かせようと、猫嫌いの人までペットショップに並ぶようになる。うおー、猫好きにはとても耐えがたい光景だなあ。
 猫がどうやって戦っているんだとか細かい事は気にしちゃいかん。だが主人公の家のニャンコは、戦争で片目と後ろ脚を失って帰って来た。人間がする戦争と変らず、過酷で熾烈な戦闘が繰り広げられているようだ。

 戦争をはじめるのは人間で、はじめるからには人間のために戦争をしているはずだ。それなのに、誰も自分では戦争には行きたくないらしい。代わりに猫が傷つき、死んでいくのだ。うおおおおひどい。

 じゃあ、なんで戦争なんかやっているんだろうね……。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 絵本
感想投稿日 : 2013年4月19日
読了日 : 2013年4月14日
本棚登録日 : 2013年4月14日

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